満足度★★★★★
まさかの・・
ラップを聴いているとムズムズしてきて、やがてこっ恥ずかしくなってくる。
つまり苦手なのですが、演劇の中に取り込むとなると話は別で新機軸な意欲作を観ようと行ってきました。
ただ、出掛ける前に見たレビュー評価が意外にも低めだったので、ちょっとハードルを下げた方がいいのかも・・・とも。
さえない中年の父親と若者ラッパーとの本来混わらないはずの交流が面白く、テンション高めで攻めてくる笑いも良いけど、こういうすっとぼけた笑いもすごく好きだなーと思いました。
内容は荒削りなところもありますが、中途半端に整っているよりも、とにかく面白い方へ展開していくのならアリでしょ、とそんな感じで見入っていました。
そして見入っていると、突然ポロポロと涙が・・
ちょっと自分でもビックリしてしまいました。
演劇で泣いてしまうなんて、ほとんど数える程しか無いのに。
父親の家族を想う心情が一気に伝わってきて、めちゃくちゃ心を揺さぶってきます。
ベタと言えばベタなのですが、何とも心地の良いベタでした。
公演を観終えてラップが好きになったとまでは言いませんが、とてもうまくラップが取り入れられていたと思います。いい公演でした。グスン