『ストラック・アウト・ライフ』ご来場ありがとうございました! 公演情報 ド・M(マリーシア)野郎の宴「『ストラック・アウト・ライフ』ご来場ありがとうございました!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    人生3回裏
    かつての高校球児たちが20年ぶりに集まる。
    ただ懐かしいだけではない、屈託を抱えたまま時計を巻き戻す6人。
    所々に“人生の価値観”が散りばめられていて、軽い話に終わらないのが良い。
    オーソドックスな流れの中で思わずこちらもうるうるしてしまうシーンがある反面、
    若干もどかしい場面や、台詞の噛みが見られたのは残念。
    メンバーのチームワークの良さがそのまま表れていて
    いくつになっても「男子の部活」っていいなあ、と思わせる。


    ネタバレBOX

    舞台は野球部の部室、正面にロッカー、手前にはベンチが4脚。
    ヘタな字で書かれた手紙を受け取った、かつての高校球児6人が久々に集合する。
    地元の少年野球チームの監督をしている明司(大浦力)、
    そこでコーチをしている太陽丸(土屋洋樹)、
    “ブ”のつく国で幸せに暮らしていた泰次(紀平悠樹)、
    高校時代は補欠だったが、マイナーリーグで契約した京一(森優太)、
    そしてかつてはピッチャーとキャッチャーとしてコンビを組んだのに
    あることがきっかけで疎遠になっている勘介(森山匡)と俊夫(狩野健太郎)。
    思い出をたぐり、懐かしさに浸りつつ6人は考え続ける。
    一体この手紙を書いたのは誰なのか、何故今皆を集めたのか…。

    適度な謎解きをはさみながら、最後は素直な心情にほろっとさせる、
    そのストーリーはとても魅力的で登場人物ひとり一人に共感できるものがある。
    泰次の鷹揚なキャラはとても素敵だし、幸せの定義を考えさせてくれる。
    勘介と俊夫が素直に語るところでは、想定の範囲内にもかかわらず涙が出た。
    思いがけない京一の告白とその後の展開は、この劇団らしい温かさと
    “やっちゃえニッサン”的な前向き思考に満ちている。
    男子の不器用な思考回路とダメっぷりが随所にあって、そこがまた好きなところ。

    残念だったのは若干流れが滞る場面があったこと。
    例えば“白い粉”は早々に客にネタバラシされていたにもかかわらず
    かなりの時間を費やして(ひっぱたいたのは大変よかったけれど)
    泰次の口から改めて言わせている。
    すでに判っている観客からすると、力んだ台詞に期待値も笑いも半減してしまう。
    種明かしは遅い方が良かったのではないか、もったいないと感じた。
    もしくはもっとスリムに、ひっぱたいて短時間で種明かしとか。

    また野球を知っている人にはすんなり入るかもしれないが、
    疎い人には、勘介・俊夫の肝心な“屈託の理由”が解りづらい。
    声を張らないリアルな会話はとても好きだが、効果的に届けるには
    もう少し工夫が必要ではないかと思った。
    もっと届けばもっと笑いが起こるはず、と思う台詞がいくつかあって
    マジもったいない。

    相変わらず可愛い受付のお嬢さんといい、案内の青年といい
    制作さんが感じよくて、劇場も好きだし、本当に楽しい。
    私の好きなフラワーカンパニーズの「元少年の歌」を思い出した(^^♪


    2

    2016/08/26 21:06

    0

    0

  • さんぞー様

    そうですか、フラカン候補でしたか(*^^*)
    それ聞いただけでも嬉しいです(^^♪
    また次回も楽しみにしています。

    さんぞーさんの”素直過ぎる”性格が心配になる母より

    2016/10/02 23:34

    いつもご来場いただき、ありがとうございます。
    そして、温かいメッセージありがとうございます。
    励みになります。
    ご指摘いただいた部分、次回の作品に生かせればと思います。
    是非、次回のご来場お待ちしております。

    因みにですが、実はフラワーカンパニーの「元少年の歌」は、エンディングの候補に挙がっていました。
    使えば良かったと、心から思っています(笑)
    もっと楽しんでもらえる作品を作るため精進しますので、これからもよろしくお願いします。

    2016/10/01 09:34

このページのQRコードです。

拡大