SLeeVe‐RefRain 公演情報 ENG「SLeeVe‐RefRain」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    妖艶かも…面白い!
    ビジュアル系エンターテイメント...人の心に巣食う闇を好み弄ぶ。そんな自称「狐」が仕切る三日三晩の百鬼夜行の話。
    ある結界か特定場所なのかは判然としないが、その地に集う人とその背後霊ならぬ妖怪(守護のような)が、一つの願いを叶える石-玉(ぎょく)を手中にするためのバトルロイヤル。登場人物それぞれの心を表す妖怪、その形容すべき姿(特徴)は、メイク、衣装を凝らしなかなか魅力的であった。いくつかツッコミ所はあるが、それは矮小なことと自分を押し込め、この異様な世界観を楽しんだ。
    (上演時間2時間15分)

    ネタバレBOX

    警察官が平然と不正や醜い行為をし、それを誰も怪しまない無秩序さ。元警官同士の憎しみと復讐が、狐による百鬼夜行に参加することになる。その抗い切れない気持がいつの間にか自己再生に向かう姿に変貌していく。

    舞台セットは、中央に高さのある舞台を設置し、上手側は客席に向かう回り階段、下手側は無。また奥には飛び降り口。その非対称さが、心の歪さを表すと同時に、アクションシーンを魅力あるものとして観せる。シンプルなセットは、アクション・スペースを確保する。そして縦横に動きやすくすることで、壮大感を演出する。映像的な感覚であるが、役者の体現する立体姿が見える。その演出手法は見事である。

    物語は、確かに人間の内面を描いている。無差別殺人、ファンによるアイドルの偶像化。そこには動機や本人不在(気持の無視)の空虚なもの。感情という表現し難い面を、本人を妖怪の同化(例えば主人公=河童…人の死を遠ざける、殺人鬼=雪女…秘密漏えいの殺人)に見立て三日間の戦いで炙り出す。その意味で、人の喜怒哀楽を描いており色褪せないテーマが透けて見えてくる。同時に芝居としての娯楽性も強く印象付けている。

    異空間にいる妖怪...その姿とキャラクターは際立ち愛嬌があるもの。それを演じている役者陣は、他公演では主役になるような人達である。その役者が脇を固めるという豪華な顔ぶれである。その演技・アクションは華麗にして力強い。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/08/18 23:47

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