いま、ここにある武器 公演情報 風姿花伝プロデュース「いま、ここにある武器」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    風姿花伝プロデュース第三弾、プレビュー公演を観劇。
    休憩を挟み、後半長めの4人芝居。2幕目は尻の痛みを覚悟して臨んだが、尻を気にする余裕もなく、芝居に飲み込まれた。
    千葉哲也演出・出演。最初はなじみづらい「翻訳劇」の劇世界と感じたが、最終的には頷かされた。
    小川絵梨子の翻訳について、評価する素養はないが「翻訳調」ではなかったし、こなれた日本語の台詞になっていたと思う。

    心理的圧力=拷問・・・ 言葉が相手に与えるダメージ、に関する研究が行き着く先とは。。人間心理を研究し実践し尽くした者の前で崩れ落ちる生身の人間を見ながら、イラク戦争時に使用されたグロテスクな最新兵器を思い出した。それらの前に、人間は当然ながら脆弱な存在だが、「武器」をつぶさに眺めると、その武器が人をどういう風に殺す武器なのか、作る者の「思想」と言えば大袈裟だが、それがあるように思える。本編のテーマとはズレるが、そんな事を考えた。考える余白をしっかり残す作品。深い。

    ネタバレBOX

    痛恨は前半、千葉氏演じるネッドが何を発明したのか・・を喜々と説明する場面でウトウト。問題のそれを巡って話が動いて行くので、周囲の反応が妥当なのかどうか、判断できなかった。
    最初は千葉氏のキャラ、中嶋しゅうが彼の兄だという設定、等等がうまく飲み込めず、「そこで何が起きているのか」が見えづらかった。
    プレビュー公演という事なのか、俳優が探ったり試したりしている風に見える部分も。
    カーテンコールの呼出しには暫く出て来ず、当惑したように礼をしていた。芝居はプレビューである事を忘れさせる出来で、長い拍手は当然に思えたが。

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    2016/08/16 01:32

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