第三回小さいSF演劇祭in阿佐ヶ谷アルシェ 公演情報 札幌ハムプロジェクト「第三回小さいSF演劇祭in阿佐ヶ谷アルシェ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    第1回から第2回、そして第3回と回数を重ねながら良くなってきた『小さいSF演劇祭』
    観客が10人程度で、しかもほとんどが身内ではないかと思われた第1回から比べると、観客の数も増え、なによりも個々の作品の内容が確実にアップしている。

    G 劇団回転磁石『ことづて』・D いぶくろ『宇宙人、争奪』・B モーレツカンパニー『トアル会議』を観た。

    ネタバレBOX

    前回のあまりにも酷すぎる、冒頭やセットチェンジに流す団体紹介のVTRの出来も良くなり、毎回のセットチェンジに同じVTRを流すという拷問も解消された。
    さらに全員にスタンプカードを渡すことで、全作品を観て、投票することに促す仕掛けも出来た。
    もちろん問題がないわけではないが、こうなると次回が楽しみになってくる。


    G 劇団回転磁石『ことづて』★★★★
    とても熱い。熱いのに鬱陶しくはならないのは、3人のバランスが良いことと、演出できちんと演技などがコントロールされているからだろう。
    熱さがやや一本調子ではあるが、短い時間の作品であるのと、役者がいい感じなので引き込まれていく。
    ぐいぐいスピードを増していきつつ、時間を猛スピードで突っ走って到達するラストの感じもなかなかいい。
    普段の公演ではどんな感じなのか気になった。


    D いぶくろ『宇宙人、争奪』★
    いかにも、お芝居してますという演技。
    ものすごく学芸会。
    突っ込みがことごとく効いていない。
    それは突っ込み役の女性が悪いのではなく、突っ込むための相手の台詞(脚本の台詞自体)が面白くないからでもある。
    ある程度面白さがなければ、突っ込んでも面白くないし、突っ込むことで観客に面白さが伝わるような仕掛けが脚本になければならない。
    ストーリーも面白くない。

    B モーレツカンパニー『トアル会議』★★★★
    非常に手慣れた感じ。とっても面白い。
    登場人物たちが、きちんその役になり切っているので、とても自然に観ることができた。新人AD役の女性の初々しさと声のトーンと、他の人のトーンとの違いが良く、作品内の設定とぴったりだった。
    もし、全員が配役を入れ替わっても、どの役者さんもぴったりとあてはまることができるのではないかと思わせる上手さを、役者さんたちに感じた。
    ただし、ラストが弱い。ラストに爆笑したかった。多くの観客はそう思ったに違いない。
    舞台上に「人」が出てこないから爆笑にはなりにくい。出ないのならば、もっと短く爆発的な何かがほしい。
    この劇団は、本公演も観たいと思った。

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    2016/07/19 21:45

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