God Save The Me! 公演情報 ハイバネカナタ「God Save The Me!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    前半ははっきり言って・・・
    面白みに欠けた。笑いのネタももうちょっと!って感じ。
    物語自体も、何を表現したいのか理解に苦しむような、ゆるくて学芸会レベルだった。

    ところが・・・。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    後半になってようやく物語りの筋が読めてきた、という脚本にちと問題があるような気がする。

    気がするが、最後のシーンでその殆どが払拭されるほど、孤独で悲しいシーンが何度も演じられる。


    高城マホは若年性認痴症(アルツハイマー)にかかってしまう。マホは夫のヒカルにお茶を何度もいれたり何回も食事の用意をしようとする。そんな妻の病気に気付いた夫のヒカル自身もガンに侵されてしまう。自分の余命は2ヶ月と知ったヒカルはマホの友人に「もしも自分が万が一の時は妻を頼む。」と家の鍵を預けておく。

    一方、アルツハイマーになってしまったマホは妄想で作られた自分の世界に閉じ篭ってしまい、そこでは王様という妄想のピエロが登場し、自由という名の現実からかけ離れた空間で楽しんでいるかのように思われた。

    夫のヒカルはガンの症状が悪化するも妻の生活が心配で入院する事を放棄してしまい妻の傍で面倒をみながら生活する事を誓う。

    やがて、夫のヒカルは死んでしまいマホはその現実を見て泣き叫ぶ。

    しかし、マホは何もなかったようにお茶のセットを持って夫の傍にちょこんと座る。夫と自分のお茶をいれるのだ。何事もなかったように。死んだ夫のそばでニコニコしながら。

    やがて思い出したように奥にさがり、もう一度お茶のセットを持って登場し同じように死んだ夫の傍にちょこんと座ってお茶をいれる。

    それが何回か繰り返されてから、マホの友人の江森ハナがドアを開けて「何してんの?!」と、驚いたような表情で訪れるが、当のマホは・・・

    「誰?」


    聞いたマホの傍で二羽の白いうさぎが向かい合っている絵柄の湯呑みが2つ、ちょこんと置かれていた。





    この最後のシーンは物語の全ての核心だ。
    あまりにも切なく悲しく孤独なのだ。

    物語全体のリズムのテンポは遅い。
    もうちょっと脚本を絞ったほうがいいような気がする。


    それにしても・・・以前の「タレント」といい、今回の芝居といい、脚本家は、現実との折り合いを上手につけられない人達や否応がなしに現実から離されてしまう孤独感、自分の意思とは真逆に反対の方向に流されてしまう情景や閉塞された自分の世界を描くのが好きなようだ。

    脚本に、もうちょっとメリハリがあったら随分良かったと思う。
    そういう意味では前作の「タレント」のほうが秀作だった。







    2

    2008/11/29 17:31

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  • ん。確かにあの最後のシーンがなかったら、ブーでした。(^^;)
    でもって、友人がちゃんと来てくれる場面にも希望が持てた。

    しかし、ワタクシ、最後だけがよくてもダメなんらす。
    もうちょっと練ってくれないと。
    観客が満足してナンボだからねー。

    こと芝居に関してはシビアです。好きだからこそ、シビアです。はい。

    2008/12/01 00:30

    これは自分も観ました。

    まだアップしていませんけど、この作品には結構良い印象を持っています。

    みささまのおっしゃる通り、この作品はやはり最後繰り返されるあのシーンが素晴らしいですね・・。

    お芝居ではしばしば感じることですが、最後よければ・・・。

    全てクリアして良い印象に変えてしまうような、そんな気がしました。

    2008/11/30 23:01

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