郵便屋さんちょっと2016 公演情報 劇団扉座「郵便屋さんちょっと2016」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    扉座の【郵便屋さんちょっと】を観劇。

    今作は殆ど観る事が不可能なつかこうへいの初期の作品で、絶頂期の彼にもろに影響を受けた横内謙介の作品である。

    立ち退きで困っている菜の花郵便局と女性局長。
    そこに局長の腹違いの兄・ジョン・センジロウがハリウッドから助けにくるのだが、それによって暴かれる郵便局で行われていた数々の愛の不正と機密。
    そしてそれを狙うヤクザ(童貞軍団)と神奈川県警が入り乱れ、壮大な市井の人々の愛の物語が始まるのである。

    とても分かり安い勧善懲悪になっていながら、多数の登場人物の背景を自虐ネタでさらりと説明する上手さと、それを伏線として利用する展開の持って行き方には何時もながら圧倒される。
    そして時代背景は現代なので、時事ネタは満載である。
    こんな説明をすると中身のないただの娯楽作品に思われがちだが、やはりつかこうへいの「人を愛する」という事がテーマになっているので、
    やはり熱く、涙してしまう。
    そして今作があったからこそ「熱海殺人事件」という傑作が出来あがったと言っても過言ではない。

    様々な人達がつかこうへいの亡霊を追っているが、直接関係していなかった横内謙介こそ彼の事を一番理解しているかも知れない......。

    お勧めである。

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    2016/06/26 13:01

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