The Wonderful Parade 公演情報 to R mansion「The Wonderful Parade」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    面白いパントマイム的なやつ
    パントマイム“的”というのは、限りなく「演劇」であったから。
    ストリートや国内外で鍛えられたパフォーマンスで、「絶対楽しませる」という気迫を感じた。

    そして、気持ち良く笑った60分。

    and ナイス! シマシマ!

    ネタバレBOX

    途中から入場ができないということで、開演は少し押した。
    しかし、舞台の上には、野崎夏世さん(なのかな?)がすでにいて客席を和ませる。
    まあ、客いじりなどである。
    が、これがいちいち面白い。客席はすでに楽しんでいる。

    お客さんの中にシマシマのボーダーを着ている方がいて、いい感じにいじっていた。
    これがまさか伏線になるとは、このときは、客席の誰もが、というよりも出演者の誰も気が付いていなかったのだ。

    パントマイムに日本語や英語、フランス語、無国籍の言語らしきものもが少し加わり、ダンスもあって(これは見事!)、さらに舞台のほとんどが暗闇の中ということもあり、独特の雰囲気なのだが、「笑える」のだ。楽しいのだ。

    それぞれの出演者のパフォーマンスのレベルが高い。
    きちっとしているから、面白くなるし、そうできなければ、この暗闇の演出が活きてこない。
    だから、舞台の上に観客は心から入り込める。変な暇な時間を作ってしまわない。

    「暗闇」がなければ成立しない内容で、「暗闇」の作り方があまりにも見事すぎる。なので、照明ももちろん素晴らしい。照明は、パスカル・ラージリさんという方で、フィリップ・ジャンティ作品にもかかわっているという。さすがだ。

    ストーリーは単純だが、涙から海への展開と水中の表現など、なかなかである。
    ほとんど言語に頼らない内容なので、小さな子どもから外国の方まで楽しむことができるだろう。

    ただ、これだけの演出と演技ができるのならば、もっと内容のあるストーリーにできなかったのかと思う。
    プロポーズするときに指輪をなくして、見つけるまでのストーリーなので、万人にわかるとは思うのだが、さらに現代を切り取るような深みがあったとしても、このパフォーマンスグループならば、笑えて楽しめて、さらに考えさせたり、うなずかせたりできる作品を生み出すことができるのではないかと思う。

    または、世の中にある戯曲を「to R mansion」の解釈で演出しても面白いのではないかと思うのだ。

    今後の活動に期待したい。

    あ、そうそう、「シマシマ」である。

    最前に座るシマシマの方がどうやらペットボトルを落としてしまったらしい。
    ドンという音がしたのだが、そのとき舞台にいた出演者が見事にそれを笑いに変えてくれた。まるで客入れ時の客いじりが伏線だったようにだ(笑)。

    こんなところや、客入れ時の客の扱い、フクロウの鳴き真似を観客にさせるなど、ストリートで培った経験が活かされているのだろう。このあたりにもこのパフォーマンスグループの強さと上手さを感じた。

    ストリートや国内外で鍛えられたパフォーマンスで、「絶対楽しませる」という気迫を感じずにはいられなかった。

    東京都のヘブンアーティストということなので、次は、どこかの街角で会えるかもしれない。

    0

    2016/06/23 02:52

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大