満足度★★★★★
内容と凄みが、より重厚に
6月3日土曜日、2回公演の夜の部。会場は9割近い入りだったか。
5年前に新宿で見た劇の再演。(実際は再再演とか)
とはいえ当時の作品からは大幅に手が入っていた。
「在日問題」という、ともすればタブー視されがちなテーマがモチーフ。しかし現実を見据え、矛盾を抱えながら前を向いて生きる登場人物の姿。その基本線にぶれはなかった。
キダリタとは「待つ」の意味とか。
今回はその「待つ」が直接的にも、そして間接的にも、演技の間も含めて、何度も主題として繰り返されている…その分、5年前より内容も凄みも大幅に厚みを増しているように感じた。
面白かった、だけではない、深みのある内容。
鋭い刃を突きつけられ、声が出せなくなる、そういう感覚を味わった。