満足度★★★★
安心して観られる優しさ
某富士見町にあるスナック「消しゴム?」が舞台。俳協らしくしっかりした舞台作りで、物語の外形を成す。この公演の印象は一見ドタバタ騒動の連続であるが、そこには市井の人々の坦々とした暮らしや感情が観て取れる。
何だかおもしろくない、いらいらむしゃくしゃする...そんな感情を伝える言葉として「口惜しい」「怒り」を用いるが、必ずしも一致しないだろう。言葉からこぼれ落ちていく感情は実際多くある。言葉が先にあったのではなく、言葉にならない溢れるような感情に言葉を当てはめたようなもの。
この物語はこのスナックど育った三姉妹(香織・詩織・早織)とこの店の常連客が織り成す心温まるドラマ。