グランメゾン・アカシア 公演情報 the pillow talk「グランメゾン・アカシア」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    劇団名とタイトルの関係 花4つ星

     から、何となく日本のチンケな家屋やメゾネットについている大仰な名称に対する揶揄が浮かんで面白い。

    ネタバレBOX

    グランメゾンとフランス人が聞いたら先ずシャトーのような豪邸を頭に思い浮かべる。当然、日本のメゾネットなんぞでは話にならない。自分の住んでいたモンペリエにもメゾンがあって、その塀の1辺を歩くだけで15~20分かかったから、周囲は6㎞~8㎞はあっただろう。(自分は歩くのが早いので)まあ、メゾンというのはこういう規模である。現在は公園になっている有栖川の都立図書館辺りに屋敷を建てて他の部分を庭にした程度であれば、メゾンと認めて貰えようがまだ狭い感じは否めない。
     ところで物語が進行するのは、居間になった一角を中心である。他は、居間を中心に演じない役者が控える為の椅子席になっており、そのエリアを暗くして、再婚予定のバツイチ新婦と父との寝室(上手客席側)因みに上手奥は玄関とそれに続く廊下エリアということになろうか。元長男の部屋(現在は再婚予定の新婦の連れ子の娘に使われているは下手手前)、長女の部屋(下手奥)等が科白で示される。これがタイトルとの対比で実にアイロニカルで滑稽だ。だって実際そうだろう。有栖川公園は場所柄も含めて都内有数の公園だがそれが漸くメゾンとして認めて貰える程度だとすれば、こんなチンケな「家」にグランメゾンなどと冠されていれば、臍が茶を沸かす。という感覚で当然だろう。
     その上で如何にもチンケなこの国の自意識同士がpillow talkを繰り広げるようにぶち当たり鬩ぎ合っている。実に日本的ではないか? 世界状況などまるで何の関わりもないかのように。チンケそのものの日本!

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    2016/05/30 18:07

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