朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter 公演情報 天王洲 銀河劇場「朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    面白い組み合わせ
    前田公輝×徳井青空回観劇。

    ここ数年毎年観劇している朗読劇ですが、
    銀河劇場での開催は今年が最後、との事。

    序盤、粗さとも練習不足とも取れる部分が一部気になりましたが、
    物語の進行に合わせて両役者ともに気持ちが入っていき、

    最終的にはかなり観劇側の感情を引っ張って泣ける、
    良い朗読劇に仕上がっていました( ´ー`)

    ネタバレBOX

    【思った事】
    ・ 調べたのですが前田公輝さんは
      TVドラマ「ごくせん」などに出ていた俳優さんのようです。
      
      徳井青空さんは(一時期お芝居もやっていたのを観たのですが)、
      基本的にTVアニメ「ラブライブ」のにっこにっこにーなど
      特徴的なキャラを演じるのが上手い声優さんです。


    ・ ここ数年毎年銀河劇場にて開催される「私の頭の中の消しゴム」ですが、
      今回、「あ、この声優さんがやるんだ、ならとりあえず取っておこう」と
      徳井青空さん、日笠陽子さん、回のチケットを取ったものの、
      その後気が変わり、

      ※ 声優目当ての声オタ客が劇中に平気で「ワーキャー」叫んで
        作品にひたる気持ちを邪魔されるのも嫌ですし、

        主催側が有名声優を使って集客を見込むような朗読劇が最近多く、
        ちょっと辟易していたのもあって

      「声優さんその他で朗読(劇)を観る/聴くのはやめよう」と思い、

      徳井さんファンの会社の先輩の娘さんに譲ろうとしたのですが、
      GW前の平日日中とあって「さすがに無理」との事。

      自分も平日は厳しいんだけどなあ、と
      本劇を楽しもうという気持ちはちょっと少なめでの観劇開始でした。


    ・ 序盤(これは最後まで?)
      ・ 前田さんの男役の発声のテンションが序盤から
        一般人としてのリアルさが感じられないほどに高く

        ※ ここまでテンション高い人普通いないよ、と思ってしまうほど
          ? 気負いすぎた?

        冷静に演技をこなす徳井さんの女役と噛み合わないものを感じました。

        ※ これは「合わせ」練習の不足から来ているのかな?と邪推

      ・ 徳井さんの方は演技としては気負うものもなく難なくこなしていたのですが
        単語単語に滑舌の悪さが出てしまい、
        聞き取れない部分が結構な頻度で出ていたように感じました。

        ※ これを「練習不足?」と捉えました。


    ・ しかし、物語の進行・盛り上がりに合わせて、
      2人とも熱が入ってきたのか、気負いも抜けたのか

      ・ 前田さんは役の感情の上がり下がりを、
        モロに自分の感情として情熱を乗せて演じ

      ・ 徳井さんは声優としての声の演技の上手さもあり、
        20代OL女性、
        アルツハイマーゆえの幼児退行、
        抑えられない衝動を示すキレキャラ、
        などの演じ分け、発声分けを見事に演じ

      と、この一見凸凹コンビのような組み合わせでの朗読劇(群読劇)が、
      本劇のクライマックスに向けての盛り上がりに合わせて
      見事に噛み合っていく様に、観ていて気持ちを惹かれました。

      ※ 演技が似てくる、という訳ではなく、
        前田さんはあくまでも「感情的」に
        徳井さんは感情の前にまず「しっかり演技」として
        演じていたかと。

      ※ 終幕時、周りでは鼻をすする音多数でした。


    ・ GW前最後の平日である事、日中である事、
      また本劇が数年来公演され続けている事、などからか、
      本回は集客的にはどうも弱かったようです。

      ※ 昨年、一昨々年、いずれかに来た時は
        3階席からの観劇だったのですが、
        今日は2階席、3階席は使っておらず、
        かつ1階席にも空きがちらほらと見えていました。

      銀河劇場最後の「私の頭の中の消しゴム」、
      かつお2人がこれだけの好演をしていたのにもったいないなあ( ´ー`)と


    ・ 特に序盤「テンションが高すぎ」ととらえた前田さんの演技は、
      時間経過と共に物語とその男役の気持ちが
      本当に乗り移っていたのでしょう。

      本人自身涙をこらえきれず、叫びすぎて声も枯れて、
      
      ※ これを「役者」としての拙さととってしまう事も出来ますが、
        私は往年の尾崎豊の歌い方のような「情熱」を感じました。

      まさに観客に対して感情をぶつけてくる演技をしているな、
      と感じられました。


      終演後のカーテンコールの中で、
      徳井さんに励まされているように見えたのも
      本当の心情(感情を震わせる事とそして泣き疲れ、精魂尽き果てた?)
      だったのではないでしょうか?

      という事で、
      今まで役者×声優
      (男×女いずれかが役者でいずれかが声優)の
      組み合わせは多数見てきたものの、
      
        演技上手×演技上手

      の組み合わせは多かったですが、
      ここまで感情を乗せて演じる人と、
      その演技を演技上手(徳井さん)が受けて生まれる
      新作品としての「私の頭の中の消しゴム」というのが
      また新鮮で面白かったです。


    以上、長文失礼m(_ _)m

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    2016/04/28 17:41

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