とける 公演情報 ブルドッキングヘッドロック「とける」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    懐かしい風景
    セットの使い方が上手い。黒板の貼ってある壁がスライドに移動して、美術部の資材置き場のような部屋が現れ、美術部の教室と、資材置き場の情景を交互に描写する仕組み。

    美術部や放送部、吹奏楽部といった学生たちの放課後のありきたりの部活が私達にとってはあまりにも新鮮でいて懐かしい香り。

    以下はネタバレBOXにて。。

    ネタバレBOX

    きっと、学生の頃の私はこんな当たりまえの情景をなんとなく無意味で無駄で無価値なものだって感じていたんだよね。

    放課後の図書館や音楽室に降り注ぐ橙色の柔らかな西日の中で、きっと、それなりに懸命にそして健気に私は私なりに過ごしていたんだなと思う。

    今回の芝居は学園ものという設定が、かつての自分を振り返り過ごした時間に時代という言葉を重ねると、青の時代があり、そして赤の時代があり、そのすべてが、あの頃にギュッと凝縮していたんだな、と思わせる。

    劇中、それぞれの部での人間関係や教師との係わり合い、そして逃げる事の出来ないいじめや、嫉みを残酷なまでに表現しながら、笑いのネタをしっかり入れて私達を楽しませる。

    だけど、それだけではないんだよね。窓の外の風景の演出も素敵です。雪を降らせたり、校庭の様子を想像させたり・・。

    更に生徒には生徒の陰湿さがあり、教師には教師の陰湿さが露骨なまでに表現されていて、しかもキャストがその配役に直球ど真ん中!ある教師の影の部分の気持ち悪さだとか、苛める側の陰の支配者だとか、吹奏楽部の顧問が吐く言葉の無神経さだとか、ニンゲンの鬱の部分の表現の仕方に脚本自体、まったくのブレがない。

    ドラマを観ているような感覚になって、目の前の美術部が大きなスクリーンのように感じられた。

    思春期の淡く切ない残酷な時代の物語。

    大人になるって大変だよね。大人になっても大変だけど。
    とにかく、ガンバロー!(^0^)


    2

    2008/11/18 22:34

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  • 学園ものって、やはり懐かしい香りがして感動も一際でした。
    部活や、音楽室や美術室なんてでてきた日には、下駄箱の埃っぽい臭いまで想像できて、一瞬、学生時代に戻りましたよ。

    ホント、懐かしい。

    有難う!(^0^)

    あの頃って、未来は無限に開いていて同時に無限に閉じていたよね?
    二十年先三十年先の自分が想像できないようでいて、簡単に想像できた。
    そんな、あやふやな時代。

    そう、尊い。

    2008/11/20 01:21

    おぉ、何と、フルマークではないですか・・。
    さぞかし、感激されたのでしょう・・。


    何やら、懐かしい・・。
    作品ももちろん素晴らしかったのでしょうけど、今回のレビュー、郷愁を誘うような、何やら忘れていた情景を思い起こさせるような描写で秀逸です・・。

    そう言えばかってそんな日々を過ごしたような・・。
    ティーンの頃の思い出は、いつになっても甘酸っぱくて、ほろ苦いものなんでしょね・・。

    それだけに尊い・・。

    2008/11/20 00:37

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