SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】 公演情報 壱劇屋「SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    初・壱劇屋でした
    初・王子小劇場、初・壱劇屋、初・SQUARE AREA。
    観劇好きの知人に声を掛けて貰って、ようやく壱劇屋さんデビューをしました。

    開演前から、舞台空間が面白い。
    囲みの舞台というのは珍しいわけではないけれど、真ん中にドンと立方体の枠があって、絶えず変化する照明と鈍い音が四角の空間を包み込んでいる。その周囲をうごめく観客。
    異様な空間が、もう既にインスタレーション作品みたい。舞台作品の世界観とか、いわゆる「空間づくり」に、開演前から成功しています。

    それから驚いたのが音圧。地下だからなんでしょうか。
    OPダンスの音量の余りの大きさに最初すこしビビって、だんだんその音量が心地よくなってくる。そうなってしまうともう作品の中ですよね。

    パントマイム系の舞台を見た事が無かったので、やわらかい体の使い方がとても面白く感じられました。加えて、テクノっぽい硬質な音楽と、四角というエッジの効いた環境に、そのやわらかさが見事にマッチしている。
    王子小劇場の地下という環境、非日常的で異様な作風、役者の熱量と観客の近さという箱の大きさ。
    小劇場ならではの良さを見事に活かしきったすばらしい作品だと思います。
    ぜひまた東京にいらしてください。東京を制圧できるのもすぐだと思いました。

    DVDでお勧めするより、現地で見て欲しい作品です。
    東京では、あと知名度が欲しい。そこからもっと伸びて欲しい。
    そこに期待して★四つとさせて頂きます。

    ネタバレBOX

    作品内の話になります。
    「SQUARE AREA」という洋風のタイトルに、まさか故事「四面楚歌」が絡んでくるとは思いもせず、中盤気づいた時に、柔らかい発想だなあと驚いてしまいました。
    また、ルービックキューブから得た「一面・二面」とクリアしていく脱出ゲーム的な要素。
    四角といいながら、実際には六面ある立方体であること、面だけで形作られているわけではなく、点と線から四角が生まれる事。
    「四角」と「刺客」をかけていること。
    「四角」という状態をありとあらゆる角度から考え、掘り下げて、一つの演劇作品にしてしまう。

    様々な要素をゴテゴテつけたしたような演劇が多い中、一つの要素から掘り下げ、奥が深いと言える所まで持ってくる洗練されたシナリオでした。

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    2016/04/10 11:50

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