満足度★★★
「共存・共生」というテーマ
「共存・共生」というテーマは1年半前に観た「未開の議場」と同じだ。ただ前作は1つの場面でスリリングな論戦が続いたのに対して、今作は頻繁に入れ替わる場面で流れが分断されテンポが悪い。次の場面に移る際、役者が舞台上で椅子、支柱、ロープなどを移動させるのが見えて転換の切れの点で気になった。さらに道具を多目的に用いる点は転換の効率の面でも良いのだが、支柱やロープがじゃまだと感じる場面もあった。SFベースの割にストーリーはやや単調で、もう少し事件性や意外性が欲しい(逆に過剰なキャラと思える人物設定もあった)。登場人物の心理描写は立川家の3人をはじめとして役者さんが自然にそして的確に表現されていて素晴らしかった。