二人だけの芝居―クレアとフェリース― 公演情報 劇団民藝「二人だけの芝居―クレアとフェリース―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    テネシーウイリアムズらしい芝居
    「ガラスの動物園」や「欲望という名の電車」などで、知られるテネシーウイリアムズに、こんな戯曲があることを、今まで知りませんでしたが、奈良岡さんと岡本さんの二人芝居に興味をそそられ、観に行きました。

    なるほど!彼の作品には、脆い精神の姉がよく登場しますが、この作品も、同様でした。

    年齢差や芸歴の差を物ともせず、奈良岡さんと岡本さんのコンビネーションは、抜群で、やや難解な進行も全く苦にはなりませんでした。

    また、このお二人で、何か二人芝居を上演して頂けたらと、次回共演を大いに期待します。

    ネタバレBOX

    弟のフェリースが書いた芝居を、女優の姉クレアと二人で、田舎の寂れた劇場で上演するために、稽古をする二人。

    聞けば、スタッフは、皆逃げて、もはやこの劇場には、二人きりが取り残されている模様。

    稽古を重ね、実際に、芝居を上演しているかに見えて、実は、二人の心象風景なのかもしれない、舞台進行は、やや難解ながらも、目が離せません。

    台詞を忘れたり、省略したくなると、クレアが合図として、鳴らすピアノの音が、愉快なアクセントになり、深刻そうな舞台設定に、笑いを醸し出すのが、さすがの脚本です。

    二人が、飛ばす、シャボン玉が、美しく、切なく、後方に広がる、朽ち果てた、向日葵の花が、「ガラスの動物園」のガラス細工にも似て、哀れでした。

    ラストシーンの二人の抱擁が、哀切で、胸が締め付けられるようでした。

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    2016/04/07 23:37

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