つじたく2016 公演情報 タクフェス「つじたく2016」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    見事!
    カーテンコールで辻本茂雄氏の挨拶...「吉本喜劇の舞台に上がる時の稽古時間は4時間だけど、この”タクフェス”は100時間以上の稽古をしている。誰かが間違えたら大変なことになる」という、この公演の素晴らしさを端的に表している。さり気なく笑わせる芝居の裏には、相当な稽古を積んでいることを知る。役者の心の緊張が、観客の顔に笑いをもたらす。

    前回公演は、Zeepブルーシアター六本木で観劇したが、その際、指定席のため観客は前列・後列に分かれており、中央列が疎らになっていた。そのため盛り上がり方が分散していたと思う。今回のサンシャイン劇場(指定席)は、自分が観た回はほぼ満席。その客層は小学生から年配の方まで幅広い。そしてどの年齢の方にも楽しめる内容(4話・オムニバス)になっている。

    この公演は、地方巡業を通して多くの方に観てもらうことを予定している。東京のような大都市だけではなく、劇場が少ない又は限られるような地方都市で公演する。自分は、映画や音楽はもちろん、演劇も文化だと思っている。その文化は大都市圏だけではなく、各地で公演することが出来れば”演劇という文化”の裾野が広がって行くと思う。

    さて、公演の幕間にはハレルヤシスターズ(2人合わせて体重約200㌔)の迫力と魅力ある歌が聴かれる。

    ネタバレBOX

    開演までの時間を、ゲストのハレルヤシスターズの歌と軽妙な喋りで盛り上げる。そのままの流れを維持し、つじたく(辻本茂雄、宅間孝行)の珠玉4作が上演される。

    さて、各編は30分程度であるが、そのどれもが本当に面白く(シュールさも含め)、最高に笑わせてくれた。

    演目1「新幹線B席!」 ビジネス編
    一人の寝不足の男が新幹線3人掛の真ん中(B席)に座り、その後公務員の上司部下の2人が座る。手違いでA・C席に座り、何やら騒がしく話しだす...迷惑な話。

    演目2「初恋レストラン」 恋愛編
    地方レストランのテーブルに美人の女性...アイドル女優が座っている。そこに汚い身なりのダンプ運転手が来店する。偶然にも元恋人同士。女性が売れなくなりAV出演を打診されている。さて、この元恋人同士の顛末は...。

    演目3「誘拐犯の憂鬱」 サスペンス編
    男2人が女性を目隠して誘拐してくる。実は身代金目当で誘拐したのは、男1人の彼女。彼女の実家が富豪と知っていての犯行。実は彼女は虚飾の人物で、すべては嘘ばかり。目隠し外した彼女は逆ギレして...。

    演目4「DUET」 シュール
    死んだ男の彼女と後輩の二人。実は、後輩は先輩の彼女が好きでプロポーズしようとしている。それを見守る死んだ男(完全に成仏していない)を迎えに駄天使がきた。その死んでいる男がとった行動...。

    どの作品も観応えがあり、挨拶にあったように緻密に計算された笑い。そんなことは微塵も感じさせないが...。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/04/04 11:49

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