満足度★★★
分割劇のようで...
現代的にみれば、不義・不倫は芸能界や不適切恋愛の国会議員の行動を指して、下衆な行いとして糾弾されている。
この公演にあるのは、王妃が義理の息子への狂おしいほどの恋慕を抱いているが、その息子は他の女性を愛していることを知り、嫉妬するという、典型的な昼メロドラマ。しかし、この下衆のような行為も悠久の時を経ることによって、芸術的、文学的な価値が生まれるらしい。時間という何物にも変えがたいフィルターによって観るべきもの、感動すべきものへ変化する。この根底にあるのが、男女の愛(愛欲・純愛など様々)であろう。これは古今東西変らぬテーマ性を秘めていると思う。当人だけの関係であれば問題ないが、そこに第三者が絡むと喜劇になり、または悲劇に変る。
本公演は、古代西欧と現代東洋(日本)の異なる次元における恋愛模様を同空間で演出しているが...。