ライン(国境)の向こう【ご来場ありがとうございました!次回は秋!!】 公演情報 劇団チョコレートケーキ「ライン(国境)の向こう【ご来場ありがとうございました!次回は秋!!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    歴史に翻弄される人々の悲しみと逞しさ
    戸田さん、高田さん、両女優陣は華があって上手いなぁ~♪
    近藤さんは、安定感+お茶目な感じがおもしろく。
    谷仲さん演じる次郎のキャラクターが好き♪ 結構、身内からひどい扱いなところが不憫、でも笑ってしまう。

    カーテンコールは2回。2回目に近藤さんがご挨拶。
    近藤さんから「自分から出たい!と言ってきた谷仲から~」と話をふられ、びっくりされつつ話をされる谷仲さん。
    日大芸術学部出身だったとか、小劇場で活動しているので池袋とか下北沢とかにもいらしてくださいとか。

    ネタバレBOX

    某国の有様を彷彿とさせるようなシュチュエーション。
    物語は淡々と農作業を中心に進み、北日軍から脱走してきた義男がひっそりと村に戻ってくるあたりから段々と、共同体でもあり親戚同士でもある人間関係が軋み始める。
    北日軍と南日軍の兵士はやる気がなさそうに見え、その実、冷酷な任務を軍から命じられていて‥
    時折、爆音で鳴り響く戦闘機の音が一層不安をかき立てる。
    北と南、それぞれ相手国に持っている感情は、無知からくる不気味さや大きな怒りだったりする。それらが義男の脱走を期に、一気に吹き出していくさまが怖い。
    やがて、二人の兵士が銃を持ち出し、一触即発の様相を呈したあたりから直視がきつくなってきた。
    結果、幸い血は流れることなく、兵士たちはそれぞれの軍へと戻っていき、村には日常が戻ってくる。
    そして迎えた終戦。一体、この戦争はなんだったのだろう、、?

    ラスト近く、一郎が言い放つ「目の前にあることをやるだけだ!」。
    諦念でもなく、希望を盲信しているのでもなく、ただ淡々と目の前にあることをやっていくこと。これこそが救いのような気がした。

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    2016/01/17 07:28

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