満足度★★★★
素晴らしい!
たいへん満足です、むいと べん
ブラジルは、貧富の差が世界一だという。インドなどの方がそのイメージは強い。ブラジル映画では、政府の腐敗も良く取り上げられる。何で、このようなことになったのか、気になることだから参考にはなる。
ラテンアメリカのスペイン系に比べ大学の設置も遅れた。イエズス会を追放した時期は、学校が衰退した。奴隷制を廃止したときは、そのひとたちがスラム街に吹き溜まろうが放置された。
ブラジル音楽は、たいへん魅力的だ。現代的なポップスでは、間違いなくトップランナーになっている。サンバ、ボサノバの音楽が演劇でも効果的に使われていた。とても楽しい企画で、問題意識も芽生える。
ポルトガルでは、eがチと、ならずエだ。ところが、ブラジルでは、フチになる。フチボールの選手になると、貧民街から脱出できるのだろうか。少しばかりのお金ができても、心の中には苦い記憶が残るものだ。
若手中心の躍動感ある劇団で好印象だった。惜しいのは、真ん中あたりで少し退屈になったことくらいだ。最後に思いきり盛り上がって幕となった。さらに、手がはいると、もっと見ごたえのある傑作に変身できそうな作品だったと思う。