for×for=many mind~士×志=十色~ 公演情報 super Actors team The funny face of a pirate ship 快賊船「for×for=many mind~士×志=十色~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    幕末伝…面白い【Team P.s】
    初日、雨にも関わらず満席だったようだ。上演時間135分(途中休憩なし)、疾走するようなテンポとアクション(特に殺陣)の良さは最後まで飽きさせない。
    物語は幕末群像劇であるが、その視点は新撰組からのもの。この劇団公演は何回か観ているが、多くは築地ブディストホールである。今回はシアターグリーンBOXinBOX THEATERであり、その段差がある客席から俯瞰するような感覚で観た。そこには、封建時代末期であり、近代日本の黎明期という大きな歴史のうねり(変わり目)の中で必死に生きた武士と志士、そして男たちに関わった女性...男は己を信じて、女は彼への思いを寄せてが切ない。

    ネタバレBOX

    舞台セットは、中央が出入口で左右に低階段、壁面はステンド-グラスのようである。殺陣を意識し簡素な作りになっている。それだけに、他の技術…照明、音響が重要になっているが、その役割はしっかり果たしていたと思う。

    梗概は、近江屋で坂本龍馬が暗殺される夢から始まる。この坂本龍馬に似ている人物・川原染太郎(清水勝生サン)が、新撰組一番隊の隊士で、現・夢の意識が混乱する。この不思議な感覚が観客(自分)の意識下にあり、本当はどうなのだろう、というミステリアスなところが魅力的だ。登場する人物だが、新撰組を代表する近藤勇や土方歳三は登場しない。それでも新撰組ファンであれば知っている隊長の名前が...。やはりその代表は一番隊長、沖田総司(女優・金村美波サン)であろう。

    本筋は、知られている史実をなぞるような展開であるが、その人としての生き様と集団・組織の中での立場による葛藤、その方向性の違いから袂を分かつ苦悩。信念に基づき不器用に生きる、その心情が表現豊かに演じられる。
    公演は流れるようなスピード感と感情豊かな表現、その絶妙なバランスが素晴らしい。ラストは、主要な登場人物が揃って冥界で花火見物とシャレ込む...少し救われるシーンである。

    最後に制作サイドへ、受付(5階)から場内(下手側のみ開放)に入るまでに時間がかかる。5階混雑のため、スタッフが1階でエレベーターを<開>延長のまま待機させ、延長ブザーが鳴り続ける。受付応対に工夫が必要だと思われた。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2015/12/24 00:13

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