建国のテロリスト 公演情報 劇団両面HERO「建国のテロリスト」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    残念なのはタイトルだけ。
    秋晴れの土曜日、
    午後二時の回で観てきた。

    穏やかに過ごした昼時から一転、
    鑑賞した芝居はすこぶる激しいものだった。

    外は相変わらず穏やかな季節の中にあるはずなのに、なんだかそれが信じられないくらいに芝居に引き込まれ、戦国時代に身を置いた時間になった。

    激しく立ち回り、叫び、感情を揺さぶるセリフを吐く。

    最高じゃん・・・。
    これまじ最高じゃん・・・。

    そう思った。
    そしてちょっぴり涙すらした。

    正直芝居のタイトルからは全然違うストーリーを想像していたし、全然期待なんてしてなかった。

    『9.11同時多発テロの発生で思いついたストーリー』と言われれば、更にやばい空気を感じていた・・・。

    けど、全然違った。
    なにしろ時代は戦国時代。
    忍者=テロリストとしているのだろうが、テロリストという言葉が持つ暗いイメージはまったくない。

    ストーリーはとにかく秀逸で、役者もイケメン揃い。これでなんで注目を浴びないのか不思議でしょうがない。というか・・・ほんとに注目を浴びてないならば、それはもうタイトルのせい以外に考えられない。もしくはビラが持つ暗いイメージのせいか・・・。

    なにしろもったいない・・・。
    あーもったいない・・・。

    2時間10分程。
    まったく長さを感じさせない最高に楽しい芝居だった。
    みんなに観せてあげたいと思ったし、『こんなすごい芝居があるんだよ!』と知らせたくて仕方なくなった。

    いやぁ・・・。
    ほんとタイトルだけが残念だ・・・。

    ネタバレBOX

    『おまえに戦(いくさ)の無い世の中をあげよう』

    ストーリーの核となるのはこの言葉。

    うん、なんかいい言葉だ。
    現代じゃ絶対に言えない言葉だ。
    アメリカ大統領にでもなれば言えるか。

    なにしろそんな大きな言葉を実現していく話。

    いやぁ、
    それにしても色々と残念。

    前節忍者である日下忍者が噛み噛み忍者であることはまだ許せるとして、あれだけの人数がこれでもかと動き回るためには少々ステージが小さすぎた。少なくとも今の1.5倍は欲しい。

    だから、12人が一緒に舞台に立つ様子は圧巻だったが、なんだか窮屈そうだったし、殺陣だって、広ければもっと迫力出るのに・・・と少々かわいそうになった。

    笑いを狙う箇所は、ことごとく不発に終わってて、これまた悲しくなった。
    ってゆーか、笑いを取るのって難しいなぁ・・・改めて思い知らされた。
    まぁ真剣な場面で笑いを取ろうとするのが少々無理な感じだった・・・。
    笑いを取る場面とそうでない場面のメリハリがなかったってことか。

    とはいえ、なにしろストーリーはすごくよかった。
    メイドカフェの話なんか、どうでもいい話に時間取るなぁ・・・と思ってたら、ちゃんとストーリーのつながりに必要な話だったり・・・と、とにかくよくできていた。

    なんども『ああ、なるほど・・・』とうなづいた。
    うなづきすぎて二重あごになったくらいだ。
    いや、それは最初からだ。

    それにしてもほんとイケメン揃いだ。

    なんで?
    なんでそんなに集まったの?
    と聞きたい。

    五右衛門役の佐藤真司は最高にカッコよかった。
    ほんとこのいい役者だ。
    芝居に対するまじめさが見える。
    そして素直さが見える。

    十兵衛約の服部真樹もクールでよかったし、
    百地、ハヤテ・・・誰もがかっこよかった。

    噛み噛みマンだと思ってた才蔵も劇中はかっこよく、一緒に観劇した連れの女子はすっかりファンになっていた。


    ところで・・・

    陽炎の役の人って・・・男の人・・・・・・ですよね?
    そこが最後まで疑問だった。


    まぁ、
    とにかく最高にいい芝居だった。

    後はタイトル変えて、もう少し広い所でやらせてあげたいってだけ。

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    2008/11/02 02:40

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