『TUSK TUSK』(タスク タスク) 公演情報 あうるすぽっと「『TUSK TUSK』(タスク タスク)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 作家の役割とは
     題名にあるように実際に"Tusk Tusk"というわけではないでしょうが、出演者演出家を含め皆さんが原作にがっちりと取り組み格闘した成果が大いに表れていた舞台でした。
     特にこうした題材の場合、問題を解決してみせることではなく今そこにある問題をていねいにすくいあげいろいろ手を尽くしきちんと正しく提示してゆくことが時として(劇)作家の大事な役割の一つなのかもしれないと思わせてくれる作品であったようにも思います。
     ただ、オープニングのところあたりには劇場側の姿勢にやや疑問を感じました。

    ネタバレBOX

     すべての回がそうだということではないようなのですが、私が観劇した回でそうだったので述べさせていただきます。いろいろ演出的な効果もあったのでしょうが、オープニングでの出演者の方のあの茶化したような前説というか前口上はどうなのでしょうか。来場してくれた観客への感謝の意を述べるところは子供らしさがでていてとてもよいのですが、そのあとの開演前の注意事項の伝達のところが引っかかりました。形骸化しているとはいえ観客が安全に安心して快適な気持ちで観劇できるための、またいざ万が一なにかが起こった際の極めて大切なこと(まして通常とは異なる変形舞台で、初めてこの劇場を訪れる方も多くおられたと思います)まじめに伝えなければいけないことを主催のパブリックシアターとあろうものがあのような茶化したふうに伝えてよいものだろうか。3.11の震災直後でもはたしてあの軽いノリで伝えることができただろうか。最初はその場の雰囲気で聴いていたのですが、あとからよくよく思い返してみるとやはり、制作、演出家を含め劇場側の姿勢に疑問をやや感じざるを得ませんでした。

     また、アンケートの中にに劇場スタッフの対応の項目があったので、これについても述べさせていただきます。
     劇場内の方々の対応はとても素晴らしく、変形舞台にもかかわらず座席の位置をしっかり把握し座席への案内がきちんとされていました。しかしながら、私の場合を含めしばらく受付の様子を見ていて思うのには接客の顔である受付の方は頭数は多くても完全素人の対応でした。劇場のweb予約で代金支払済指定席チケット当日劇場受取で手順通りこちらの受付番号、名前をはっきりと述べたにもかかわらずわからない様子でさらにこちらの予約確認メールをみせてもあちこちばたばたとチケットを探しまわり挙句再度こちらの名前を聞き返し見つけたチケットを相手への日時、座席番号(指定席!)の再確認もせず引き渡す。仕方なくこちらの方で日時、座席番号を再確認する始末。相手の話をきちんと聞きもしなければ劇場のチケット支払システムもろくに把握していない模様で、観劇前の観客を不安や不快な気分にさせるなんてリスペクトのかけらも感じられない、接客ということがまったくわかっていない、来場に対する子供の感謝の挨拶をぶち壊す大人の対応でした。
     劇場スタッフの対応といってもどうもちぐはくした感じが否めませんでした。

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    2015/12/13 23:23

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