オークルチャボット 公演情報 劇団黒テント「オークルチャボット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    伝統劇団の力
    フットボールチームのサポーターの話でありながら、社会的テーマが重ねれていてよかった。
    メッセージ的な作品でありながら、多様な解釈ができる点もよかった。

    社会派の伝統劇団らしいテーマの作品で、黒テントの運動が続いているんだということに感じ入った。

    ネタバレBOX

    フットボールチームのサポーターの熱狂に、今の社会で情報に右往左往する人々の姿が重なって見える。管理と支配。そこへの批評もありつつも、一般大衆こそが世界を変えるんだという、最後の視点の示し方は、黒テントらしいと言うべきか。
    ひとつの物語、ひとつのメッセージ(それも希望を語るもの)に帰結していくことは、他の劇団の作品だと「よくない」と思うのだが、黒テントだと、これでいいんだろうなと思ってしまう。
    最初の方で集団の在り方や考え方の違いからの対立が描かれるが、それも黒テントだという前提で見ているから、除名や内ゲバの歴史なども想起してしまった。「直接行動か言語か」という部分では六全教のことまで頭をよぎったり。たぶん私の考え過ぎだけど。

    メッセージ性が強いながら、多義的解釈ができるのは流石だと思った。

    途中までしゃべらない人物<りお>がとても気になった。それがとても良いグルーヴを作っていた(個人的には最後までしゃべらなかった方がよかったんじゃないかと思うくらい)。それは、そういう役の面白さというのもあると思うけれど、滝本直子さんの演技が良いのもあったのかもしれない。

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    2015/12/13 22:03

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