オークルチャボット 公演情報 劇団黒テント「オークルチャボット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    黙っていてもいいのだが・・(私的感想)
    もう少し長く拍手して手が腫れても良かった。個人的には十数年前、二番目に知った劇団。懐かしさに震える。劇空間のアトモスフィアを観劇後も噛みしめて帰路についた同劇団「メザスヒカリノ・・」(初演と翌2000年の再演)は、演劇との幸福な出会いであった。この時いらい、先日のこまつ座での「再会」に続き、今回の黒テントでの音楽・荻野清子(終演まで知らなかった)は、黒テントにとっても「メザス・・」いらいでは・・。荻野楽曲はドラマとの絶妙な距離感で人物たちを愛おしみ、人生の時間への思いを切なくかき立てる。ドラマ上の結語の後の唄は、「メザス・・」のラストの唄に似ていた。ドラマを俯瞰し、既に現実に帰って行こうとする、<ぼくら>のことを歌う唄だ。贅沢にも数曲ある生演奏は全て登場する役者が自前でやっている。黒テントは何と言っても音楽である。(アトモスフィアを噛みしめた次点は「上海ブギウギ」。)
    ファンと言って憚らない滝本直子、服部吉次、やってくれる片岡氏、内田氏、貫禄の桐谷夏子、特徴ある声の山下順子、堅実な宮崎恵治と、黒テントでしか見られない個性の団員総出に胸が熱くなる。
    そして、特筆すべきはテキスト。舞台は日本らしいが、アメフトの応援団(サッカーで言う所のフーリガン)の生き様を、ヤクザ映画よろしく描き出す。山元清多の「海賊」を彷彿とさせる、「男気」の競い合いである所の啖呵の応酬、「如何に美しい喧嘩を戦うか」のモデルと見える。わがチーム・オークルチャボットはニワトリ、対するチームはヒラメを渾名とするが、このレッテルを駆使した罵り語の多彩さ。作家の坂口氏が多産の時期を舞台は見逃しているが二、三見た記憶を手繰っても、今回の練られ具合はどうだ。こんなに書ける作家だったのか・・。元々ノワールな世界を得意とするようだがその面目躍如。言葉に酔った。役者も酔えた事だろう。
    このお話が女性の支持を得るのかどうか・・と一抹の懸念もよぎったが、今の所材料がない。
    昨年の今は無きタイニィアリス公演での「復帰?」から一年。個人的心情でしかないがよくこれを作ってくれたと感涙。斎藤晴彦氏もきっと笑ってる。

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    2015/12/10 00:51

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