満足度★★
物語が…
旗揚げ公演…この物語のテーマは、そして何を伝えたいのか、ということが分り難い。当日パンフによれば、当初メーテルリンクの「青い鳥」を上演することにしていたが、それを解体し残ったのが「鳥」と「本」だったという。そして関連した参考文献が31冊記されている。
文献の内容が少しずつ観てとれるが、そのイメージはアンダープロットまたはインシデントといった本筋がない挿話の寄せ集めのような感じである。劇団名「ゲッコーパレード」ならぬ、「結構パレード」として少し“目的”のある物語も作ってほしい。劇団名は「目的ではなく人の集まりこそがパレードのように活動や表現を形成していく」という信条に基づくという。しかし芝居は、演じる側と観客のキャッチボール(場の雰囲気も含め)であり、相手のミット(心)に響かせることが大切ではないだろうか。