期待度♪♪♪♪♪
大神とも書かれるニホンオオカミ
気の荒いツキノワグマよりずっと小型だが山の神としての信仰を集めたのがオオカミだったという事実は、オオカミの強さ、知恵、たくましさを表して、現在でも絶滅していないのではないか? との夢を我らの心の奥底に脈打たせている。このようなメンタリティーがなければ、そもそも、この物語の前提が成立し得まい。十七戦地独自の民俗学的主題をその基底に秘めながら、現代の詐欺を絡めて、緊迫した舞台が期待できる。インターバルが長かったが、期待に応える作品に仕上がっていることだろう。見逃すまいぞ!