うしろの正面だあれ 公演情報 山の羊舍「うしろの正面だあれ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    どうにも可笑しい
    はじまりから終わりまで、笑い通しだった。
    むふ、がはは、くす、っと、出てくる笑いの質が多彩にあった。
    登場人物それぞれの話がズレにズレて、ズレたままに積み重なっていく。どしどし進んでいく。
    ひとり合点に思い込み、妄想、主導権争い、押しつけあい・・・。
    席で観ながら「しょうがねえなあ」と口をあけて笑っていると、ふと他人事でない自分に気づかされる。
    きっと、世間はこんなことばかり。でも、こんな風にズレていく人と人との姿を眺めていると、何だか急に人が愛おしくなってくる。
    バカバカしくてナンセンスで、ああ、いいなあ。
    芝居もまた、素晴らしい。
    姉妹のおかしな会話のなかで、顔を寄せた女性の方が、かすかにウインクするところ。あれ、僕のいた辺りからしか見えないんじゃないかな。ゾクっとしました。何だか、すごく得した気分。

    ネタバレBOX

    ずるずると、引きずりだされる「チューブ」。
    あの、引きずり出す男がだんだん怖くなってきて手を「はっ」と離すところとか、それでも「もうちょっとだけ」と引きずり出してみようとするところなんか、素晴らしいなあ。
    あの「だんだん軽くなってきましたよ」の先に何があるのか、どこまで伸びていたのか。生涯忘れられないシーンになりそう。

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    2015/11/05 16:14

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