彼女にとって無敵の世界 公演情報 ライオン・パーマ「彼女にとって無敵の世界」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    好きです
    ファンタージーのようであるが、いくつかの文学挿話は寓話のように教訓が刻まれる。主人公・彼女に対する優しい物語...喪失の現実から覚醒した未来が見えるような力強い話であるが、その演出は軽妙である。描かれた絵(シーン)や言葉(せりふ)は、愛する父親の優しい手の温もりの中で、少女が逞しく成長していく様を観せる。その”シーン”や”せりふ”は快活な明るさ、優しさが吹き込まれる。

    この公演では繊細な、というより笑いの連続の中で徐々に明らかにされる真実。瞬時に明かされる驚きよりも、悲しい現実が少しずつ氷解するような表現をすることに優しさを感じる。同時に印象的でもある。

    この世には厳しい現実がいくつもあるが、それは必ずしも目に見えるものばかりではない。いや見えているが感じないこともある。あまりの大きな悲しみに向き合うことも出来ず、心の目を閉ざしている。この公演ではそのような話をファンタジー・コメディとして描いている。

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    2015/11/04 18:36

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