ワンピース 公演情報 松竹「ワンピース」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
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    ネタバレBOX

    市川猿之助のスーパー歌舞伎Ⅱの【ワンピース】を観劇。
    (市川猿翁のスーパー歌舞伎の新たなるバージョン)

    長い原作の「頂上戦争編」を休憩を入れての5時間の長尺。

    秘宝ワンピースを探しに旅に出たルフィと仲間達は、シャボンディ諸島での海軍達との戦いで、別れ別れになってしまう。
    そして一人になってしまったルフィだが、兄・エースの処刑宣言を聞きつけ、侵入不可能な海底監獄に向かう。
    そしてエースの救出劇と共に、兄と父親との関係など様々な試練がルフィに突きつけられる。

    原作を大いに尊重しつつ、歌舞伎が持っている気質は失わず、カタルシスが感じられる出来の良い作品であった。
    【劇団・新感線】以上の歌舞伎風の美しいアクションの連続、要所、要所の歌舞伎の見得、時折、あまりにも自由過ぎる表現方法が満載過ぎで、やや難色を示す箇所もあるのだが、それはあくまでも中盤の中だるみを抑える方法として、計算された演出は見事である。
    そして市川猿翁が必要に描き続けていた「人を信じる」というメッセージが今作でも物語の核になっていて、やはり最後は涙してしまうのである。
    これこそがスーパー歌舞伎の醍醐味であり、市川猿翁が思い描いている夢でもある。前作の出来がいまいちであったが、今作でやっと市川猿翁に追いついたという感じである。
    感性を刺激してくれるレベルの高い作品であり、今年最後の目玉作品であろう。

    チケット代金(¥16500)を出して、この感想を信じる勇気がある人には、大いにお勧めである。

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    2015/10/09 21:56

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