宮地真緒主演  「モーツアルトとマリー・アントワネット」 公演情報 劇団東京イボンヌ「宮地真緒主演 「モーツアルトとマリー・アントワネット」」の観たい!クチコミとコメント

  • 期待度♪♪♪♪♪

    le Quatorze juillet
     言わずと知れたパリ祭、即ちフランス革命記念日である。自分はモーツアルトの軽さが嫌いである。たぶん、神など大っ嫌いだからだろう。自分にはLuciferの方が好みだ。彼は人の悲しみ、苦悩を知ると考えるからだ。しかるに、神など単なるノ~天気に過ぎまい。そも絶対などという存在は、人間が作り出した幻影に過ぎないし、自分は無神論者であるから、神学についても意地の悪い意見を持っている。Baudelaireではないが、神は、自らが善であると愚衆に信じさせるためにこそ、悪魔を必要としたのだ。全き善が善として機能するなら、自らの性である善を証明する必要などない。だが、そうでないことがわかっていたから、神は、それを証明する為に悪魔を必要としたのだ。であるなら、そのものは神ではない。なぜなら、完全ではないからである。このことによっても、神は人間という不完全が発明したイマージュに過ぎないことの傍証になろう。
     まあ、理屈はこの程度にしておこう。騙されたふりをして、やはり、虚妄の愛であったのか否かを、小林 秀雄が天上の音楽と称賛したモーツアルトの音楽と豪奢にとてつもない富を浪費し、農民は二十歳で腰が曲がってしまうほどの重労働を強いていたアホ王妃の身勝手な恋を覗いてみたい。まあ、王侯貴族なんぞは、この程度のものだろう。革命が起きるのも、王政が打倒されるのも必然である。ただ、こんな浮ついた王侯のソフィスティケイトされた夢幻の世界と世界観を、今回の東京イボンヌは、どのようなコラボでみせてくれるか楽しみである。そしてフランス革命後の恐怖政治などもどのように描かれるかあるいは、どの時点で切り上げるかなどについても興味がわく。

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    2015/10/07 04:35

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