傷つくな、鮮やかに浮遊せよ 公演情報 チョコレイト旅団「傷つくな、鮮やかに浮遊せよ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    女性の恋愛感が...
    ありふれたシェアハウス...少し癖(個性の強い)女性が織り成す恋愛劇...表層的にはそうであるが、同時並行に描かれる狂気が怖い。
    人間、特に女性の恋愛感は男性と違うということが、多少デフォルメもしくは本当かも、と思うような展開が面白い。
    初日に観劇、些細なことだが気になるところも...

    ネタバレBOX

    シェアハウスという現代的な住居形態に集まっている女性の恋愛を中心とした双方物語とラジオスタジオ(DJ)の一方会話という二元的な観せ方。
    女性に限らず個人の生活(プライベート)を大切にする風潮であると思っていたが、経済的な理由も関係しているのか、この公演に見る半共同生活の需要もあるようだ。もっとも東京砂漠という言葉があるように、醒めているようで、どこか人の温もりや関係を望んでいる、その柔らかい雰囲気が微笑ましい。このシェアハウスに居る住人の暮らしや恋愛をそれぞれの性格や性癖を絡めて、現代女性像の一端を垣間見せるブラックコメディとチョットしたサスペンス。
    住人ごとの小話とラジオ局勤務している2人の掛け合い、この人々に起こる、または起こす騒動はどこか日常的なもの(女性の下着泥棒を好きになる、そんな女性もありか?)。
    一方、ラジオDJ...2人の掛け合いは本当に流れているようだ。この番組ディレクター(男性)とシェアハウスの住人の1人との結びつき。DJのうち、女性アナウンサーに対する相方(男性)のストーカー行為とその果ての障害事件。
    二元場面や恋愛小話が終盤に向けて収斂していく、その演出としてのラジオ放送内容とシェアハウスでの出来事をシンクロさせる手法は面白かった。照明・音響等の舞台技術も効果的であった。
    本公演は、女性の立場から見た歪んだもしくは奇妙な恋愛模様をデフォルメして観せている。そして、背景にある(都会)生活の状況・情景としての”潤い”と”渇き”が感じられる。
    なお、気になったのは、ストーカーをする原因...女性アナウンサーの声に対する相方男性の子供の時からのヒーロー憧憬のようだが、その無視されたような、という理由で殺傷に至るかという疑問。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/09/19 14:24

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