満足度★★★★★
時間があっという間に過ぎた
「笑い」は「涙」よりも下品な感情なのか?NO!「笑い」も「涙」と同様、人が生きて行く上で、或いは演劇芸術において、カタルシスを感じさせる絶対に欠かせないファクター。
全くその通りだし、しっかりとした意図の下に多くの人を笑いに誘う喜劇・コメディこそ、ある意味悲劇以上に難しいと思う。
是枝作品の観劇は4回目だが、氏の演出した作品はとてつもなく笑えるというより、ほのぼのしたヒューマンドラマに時折「クスッ」と笑いが漏れるというライト感覚のコメディが主軸という感覚であったので、観劇前にこれほど笑わせてもらえるとは思っていなかった。前回の笑劇モリエール!!!「スガナレル」が各キャストの個性や能力を前面に押し出したものであったのに対し、よりシンプルに笑いを追求してきたという印象。セレブ気取り4姉妹はそれぞれにキャラクターが立っていてツボだった。なかでもDAIGOのテイストを取り入れた平林靖子さんの演じた四女オトラは、「あ~こういうヤンキーいそう!」という、レディースのステレオタイプを見事に演じていて最高だった( ^∀^)
毎年秋に脚本を変えながら定期的に開かれる公演なので再演が多分無いだろうことが残念ではある。