平成舞姫 公演情報 第27班「平成舞姫」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    今後も楽しみ Bグループを拝見
     チームがA~D迄4つあり、それぞれ演目が異なる。各作品は短編or中編なので各チームとも1~2本ずつ上演するといいう形を取っている。自分はBグループを拝見したが、
    Aは「スピーディー・ワンダー」(スティービー・ワンダーの間違いではにゃい。念のため)と「平成舞姫」(森鴎外と関係があるのかにゃいのか、にゃこは知らにゃい)。Bが「泣かないのY君」と「どこまでも行けるのさ~あの子の田園都市線編~」。Cが、「アイラビューアイラビュー、マイシスター・マイブラザー」(これ教会? ないあぶ~~~)、Dが、「しばらくは木の家」(三匹の子豚ちゃん?)である。オフザケは兎も角、リーフレットによれば、サスペンスコメディということだ。
     さらに面白いのは、初回観劇時に“第27班キャビネット公演スタンプカード”というのを貰えるのだが、初回に1個スタンプを押してくれて、2回目は、500円引き、3回目はさらに500円引きと500円ずつ値引きしてくれる。従って4回目は、500円で観劇できる寸法だ。Bを拝見した限り、実力ある劇団と観た。お得な観方ができるのもお勧めである。このカード自体も中々気に入った。

    ネタバレBOX

     では、観劇内容を少し記しておこう。1本目、「泣かないの~」のYはゆとり世代のYだ。Y世代はゲーム脳の為何をやるか分からない、と認識されている存在で首輪必携である。因みに彼ら(たぶん彼女ら)は、ペットとして飼われている存在で、ほかに改良型Xが存在し、Y型より大人しく、八方美人方なので問題は起こしにくいとされているが、値段がべらぼうに高い。因みにY型は、保健所などの公的機関に所属する人々の間では、いきなり人を刺すなどの危険行動を起こす、と認識されている。おまけに、極端に傷つき易く、プライドばかり高いが、他者との経験値が低い為、イマジネーションに広がりが少なく、言葉は字義通りに取る為、言われたことしかできないのだが、言われたことも、自分が夢中になっていることがあると、全体の関係性や社会的に為すべきことの優先順位が付けられない為に、必要なことを必要に応じた順番でこなしてゆくという発想に欠ける。この辺りがゲーム脳とされる所以なのだ。
     だが、演劇的に見事なのは、これらゆとり世代の欠点を見事に対象化し、ドライなタッチでメスを当てキチンと切開したうえ、的確に提示して見せている点なのだ。喜劇を作るのは悲劇を作るより3倍程度は難しいと自分は考えているのだが、その難しさは、自己を対象化することの困難に掛かっている。他人の粗はよく見える。これは誰しも経験していることだろう。然し、自分の欠点を客観化して観ることは、容易でないことも経験的に知って居るハズである。先ず、この点がクリアできていることが凄い。まだ若いのに大したものである。喜劇の王道を歩き始めている。的確な距離を持っているからドライである。この点も喜劇には大切なことだ。観客は、泣いてもよい。例えばチャップリンの作品でも観客が泣く要素は多分にあるがチャップリン自身は作品の制作過程で、泣かなかったハズである。更に、自分或いは、自分達ゆとり世代をおちょくってなんちゃって感覚を持っている点だ。ペットにされていたり、直ぐ拗ねて泣いたり「男の子でしょ」と女の飼い主からたしなめられても泣き止むことができなかったりというペーソスも実に巧みに織り込んでいる。
    「どこまでも行けるのさ~」は、男の子思春期の照れや、女子への憧れとチャレンジ精神を描いたちょ、っとドタバタ作品。鉄道マニアには、余計楽しい作品になっている。というのも、群馬県から神奈川県の中央林間迄、改札を出ないで行けるというから凄い。但し、時間は若干掛かる。このマニアックな旅程に恋が絡み、元彼、従妹同士の初恋、現在進行形の出会い系恋愛が絡んでくるのだ。
     

    0

    2015/09/01 02:49

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大