チョイスw 公演情報 ワンチャンUNIT -ストクエ-「チョイスw」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    笑過が消夏になった日
    笑い笑いのコメディである。確かに泣かせるシーンもあるが、始めから泣かせようなどと考えて制作していないだろう。また、その非現実的な描き方に配慮を感じる。

    観せ方は二元というか異(次)元を通しているが、描いている内容は家族・夫婦の思い違いや思い込みという身近なこと。しかし、激しく口論する内容は日頃思っている本音、またはそれに近い。だからこそ笑いながらも共感してしまう。

    ネタバレBOX

    福間銀行(福岡県)へ強盗に入った男...人生に嫌気がさして自暴自棄になっての犯行、の予定であった。その実行の矢先、本当に寸前で別の強盗が入り行員を人質に支店を閉鎖してしまう。自身も客の一人として人質になってしまう。芝居的にはありそうなシチュエーションである。この強盗未遂の男は、優柔不断で家族からも見放されている。(そう思い込んでいる)。ラストに家族との繋がりも見え、救いもあるようだ。

    コメディ...人生の岐路に立つ悲哀もそこそこ。その間抜け、恍けた風体と仕草は外見からしてウダツが上がらない。そんな人間が、本当に銀行強盗の現場に居合わせたらどうなるか?過去、自分が良かれと判断したこと、家族に迷惑だと勝手に思い込むこと、他人を不快にさせる思い上がり等が、哀しいまでに孤影として描かれる。
    喜劇の中の悲劇...そのアイロニカルが素晴らしい。

    なお、銀行強盗のシーンは、そのナンセンスな描写...警報装置の誤(手動)、防犯カメラのカラ撮影、緊急時の対応(呼び名)等は、実際には金融行政当局の指導もあり、対処手順はマニュアル化されているだろう。非リアル化が賢明だったと思う。
    また、強盗を行う際にも、その手際の良さなど、人事評価のような能力主義的なシ-ンが垣間見れる。本当に見所満載であった。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2015/08/14 17:57

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