-奇譚-地獄たられば 公演情報 グワィニャオン「-奇譚-地獄たられば」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    らしい公演
    この公演の観せ方は親切で、エピローグがプロローグに繋がりループするような展開である。伏線や散りばめたエピソードを回収し、説明しようとする感じである。その演出は、観客によって丁寧だと思うか、余韻がないと思うか分かれると思う。自分はどちらかと言うと後者である。

    「グワィニャオン」と「劇団えのぐ」は、どちらも丁寧な制作をする印象を持っており、その意味で融和していた。しかし、折角のコラボなので、それぞれの劇団の特長を生かし、スパークするようなものがあったら面白かったかもしれない。

    ネタバレBOX

    舞台セットはシンプルで、中央奥に少し高い段差のある通路または廊下をイメージさせる横台。それに沿って粗格子または乱杭・柵のような造りがある。上手は場面に応じて、舞台上に用意する箱…椅子やゴミ箱に見立てるものが置いてある。下手は、奥通路から客席側にせり出し、壁には端切れのようなものが張られている。

    人は、生前の業因によって加減ポイントがあり、地獄など六道への分かれ道があるらしい。これもよく見かける手法であるが、電車が地下に入ったら地獄…。生前、ああしていたら、ああしていれば、という”たら、れば“の悔悟の思い。その悔悟の情は、実に些細なことから、大きな過ちまで人様々である。その辻にいる衆生はどうなるのかを描いた奇譚である。
    細かな点であるが気になったところ。
    ○地獄(迷宮?)や鬼の描写が怖くないのは愛嬌だとしても、もう少し“らしさ”があってもよかった。
    ○年代・年齢に拘ると、戦時中の母子(息子)が現代と同じ風貌(若い)や思考など齟齬、違和感が見えてしまう。地獄では時間感覚が生前とは違うことの説明がもう少しあると納得出来そうである(例えば、奪衣婆は600年もこの場にいるなどと絡める)。
    ○最後に、制作サイドに…初日は満席だったようだ。そのため舞台と最前列の間に増席(ミニ椅子)していた。しかし段差がないため最前列の観客は、座臥演技は観難くなっただろう。自分は3列目段差が大きい席に座ったので良く観えた。増席位置などは、一工夫が必要であろう。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/08/07 18:00

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  • じゅんこ さま

    コメントありがとうございます。
    大変楽しく拝見しました。
    終わったあと挨拶を と思いましたが、お知り合いの方と話していたので遠慮させていただきました。
    それにしても見事なコラボでした。
    次回公演も楽しみにしております。

    2015/08/12 18:32

    タッキー様、猛暑の中ご来場いただき、誠にありがとうございます。
    ありがたいコメント、ご指摘、そして次回公演への応援、ありがとうございます。
    増設の椅子は確かに長身の男性は辛そうでした。今後の課題とさせていただきます。

    グワィニャオンの作品は確かに丁寧ですね。
    それは私の好みでもあります。ちゃんと伏線を回収して分かりやすい、でもなんか色々考えちゃう作品が好きなんです。

    スパークとは違うんですけど、今回西村は劇団えのぐさんの劇団員とグワィ客演レギュラーさん達全員に課題を設けてました。
    今まで演じた事が無い部分への挑戦です。
    例えば、さいとうえりなちゃんは萌えキャラでさらに出来る限り多くの役を担当し演じ分ける…といったものです。
    これが西村的スパークだったのかな?と勝手に解釈してます。

    劇団えのぐさんは次回10月、グワィニャオンは次回12月に公演がございます。
    もし良かったら、またのご来場を心よりお待ちしております。

    2015/08/11 23:24

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