into the shadow 公演情報 EgHOST「into the shadow」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    示唆するような…
    電車遅延(人身事故)であったがギリギリ開演に間に合った。その旨事前にメールし連絡しておいたが、制作サイドから丁寧な返信があった。また受付もスムーズで時間通りに開演した。
    そのような劇団の芝居は…。

    ダンス2本と芝居2本であったが、芝居のうち1本目は2014年12月の忘年会を兼ねた公演と同じ演目であった。しかし、昨年末は1時間程度あった上演時間を今回は約40分に短くしている。
    また、2本目との関係性が分からない。この点を終わった後、作・演出の西荻小虎 氏に尋ねたがあまり関係については考えていないようであった。

    しかし自分としては、次のような関係を感じていたのだが…。

    ネタバレBOX

    1本目「tHe End oF EveRyThing」は、年末公演に比べると、数学的な定理の説明、労働と労働力というマルクス経済学的なシーンを短くし、またはカットするなど整理し観やすくなった感じである。一方、年末の時のような客席を縫いながら演じる緊張感、椅子に乗るダイナミックさ、難解な台詞をまくし立てるような迫力は削がれた。

    2本目「into the shadow」は、初めて観るが、寓話のような...登場するのが人造人間か生身の人間か判然としないところもあったが、混在した社会・世界観を描いたと思われる。その物語であるが、食品工場と思われるところでの単純労働、しかし、それでも「任される」という自尊心を持たされる嬉しさ。それに慣れるとさらにステップ・アップしたくなる。単調な仕事への不満、変化という刺激を欲する...人間(的)らしい欲求。

    本公演では照明技術が素晴らしく、素舞台を立体的に演出していた。

    1本目と2本目の関連が無いようだが、何かスパークするような気がしていた。観終わった後に漠然と感じていたこと(西荻小虎 氏にも話したが)。

    全体を通して、宇宙・ビッグバン⇒地球形成⇒人類誕生(ここまでが1本目)、薬物依存による廃人⇒ロボット(人造人間)化⇒破滅的な先にある未来(これが2本目)という壮大なストーリーがあるように思えてくる。物理学や数学という宇宙観、リンゴなど食の挿話に見られる人類誕生のイメージなど、エピソードが散りばめられている。今後は、散らばりを収集・収斂し、再構築して観せてほしい。

    なお、敢えて短く(分割)しているのは、某演劇コンクール参加(上演時間、役者数の規定あり)のためとのこと。

    多くの引き出しを持っていると思われる、西荻小虎 氏の次回公演を楽しみにしております。

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    2015/08/01 15:36

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