イチエフ・プレイズ 公演情報 ワンツーワークス「イチエフ・プレイズ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    イチエフ 2『恐怖が始まる』を観劇です
    マスメディアが伝えることが少なくなってきた話ですが。
    現状はまったく良好に転じられず、
    継続中だとリアルに伝えてくれた物語でありました。

    妙に同意できる生活観漂う、
    10畳ほどの仏壇のある和室で繰り広げられる会話劇=約2時間。

    アフタートークは約30分。
    東京新聞で震災時から取材されてる片山女史の危ないネタ話でした
    (笑いは入れては下さるのですが、現実がホント笑えない話が多かったデス。)

    ネタバレBOX

    舞台となった家族の居間がセットに再現されています=10畳の畳部屋に仏壇と卓袱台が中央に配された空間を柱が横線とか骨格状に配されてるセットでありました

    その家の大黒柱である父親が亡くなって、明日49日を迎えるという日からの過去の回想を交えた原子炉の廃炉作業を見えない放射能の恐怖を表現しつつ。安全基準値数値と言われるものの不確かさや、家族の葛藤・下請け会社の現状・作業仲間との信頼など心に響く話が再現された舞台でありました。

    最初は単に家庭内不和=父親への反発と見せていた他家の息子さんの異常とも言える行動などが、話が進む事によってそれが見えない恐怖=放射線・・のせいだとわかる作りには冷や汗を感じる作りでありました・・・。(イチエフの作業をして帰ってきた親父の後の風呂は入りたくない=湯船の湯は抜けと怒る息子さん=洗浄して帰ってきても何かしら身体に付着している放射性物質があるのでは・・という不安・・・結局内定の決まった仕事先も関東圏にあるとイチエフの放射能被害からは逃れられないのでは?と考えて就職先を南へ、沖縄とかにすると言い出す息子さん・・・)これは納得せざるを得なかった=だって恐怖の元凶は本当に目に見えないのだから・・・

    作業員同士の精神的繋がりや、自分が故郷を綺麗にして安全に住みたいからと。恐怖心を抑えて不安を抱えてもイチエフの作業継続を選び取る人たち。不安に押し潰されてイチエフから抜けても拭えない不安感に苛まされる元作業員の心情とか、上手に舞台上に配していたなぁと関心しきりでありました。

    アフタートークでの笑える?かなぁ、やはりキツい話だなと思えたのは。単身赴任でイチエフ作業して、妻にせめてもと危険手当等で給料を多く渡していたら=その金で妻はホスト通いして結局離婚したとか・・・。現実はきついなぁ・・・って思ったデスよ。
    5年で100μシーベルトという放射線量はリセットされるそうです。生涯線量は300~200とか言われているらしいのですが・・・。初期の作業の頃にいた専門性の高い知識を持った作業員さん達は線量オーバーで作業が出来なくなり、慣れていない方々が作業をしてる事も増え、経験とかで回避できたであろう事故や怪我などで作業の進みが早くならないとも話されておりました。40年を目処にしている廃炉ですが、取材してて見てても無理だろうと思えるそうです・・・。インタビューできる作業員の方々も次々と辞められるので、日々パチンコ屋の前でナンパ(インタビュー受けてくれるかという)してるそうです。この年で日々ナンパって少々自虐的になられておりましたね(^^;)  (所属してる社からは弁当配給とかも無かった時に、共同通信社の方がお弁当を分けて下さり。情報配信だけでなく弁当配信(^^)もしてくれるんだぁとありがたかったそうです・・大変ですねぇ・・いろいろと・・)

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    2015/07/25 08:00

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