俺 公演情報 ゆうめい「」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    himitu
     実際に起こった出来事をコアに植民地である日本の蟻地獄で狂わずに生きてゆく為の、或いは抜け出す為の試論。(追記後送)

    ネタバレBOX

     多くの観客が、自分とは重ならない印象を持ったことだろう。それは、表面しか観ていないからである。無論、表面を観ただけでも、このアメリカの植民地で若者が置かれている哀れな状況を感受することは無論可能であり、自分はその感受性を否定しない。自分にもそれと同じ感受性があるからである。だが、自分は更に分析するのだ。それだけである。今作、序盤で主人公、小林は警察に「保護」されるが、担当のデカは、警察手帳を見せる事さえ当初していない。おまけに告発の内容を曖昧化することで罪刑法定主義すら守っていないような対応を見せる。これは、小林に抗議されて一応、警察手帳を見せた上で訳の分からない屁理屈を捏ねて“保護”という形を採るのであるが、この辺りの対応法が、秘密保護法に於いて想定されるような内容である点、また、秘密保護法施行以前でも採られていたマッポの姿勢の問題が問われる。マッポも公僕である以上、憲法とそれによって保障された国民の人権は守らねばならない。秘密保護法が最初に守るのは、権力とその犬だからだ。本来、法の趣旨としてはそのような権力の横暴をこそ、縛らねばならない。だが、アメリカの完全な畜人即ち米畜である政治屋、官僚、高等司法官、権力者という名を冠された下司共は、その下司性故にまともな人間の言うことなど一顧だにしない。今作が所謂演劇的に、距離の取り方で失敗している原因は、以上に挙げた事柄に対する抑え難い怒りにあるだろう。一方、このような作品的欠点にも拘わらず極私的作品として狂気に陥らない為に創っているような迫力があるのは否定できない。それが今作の魅力でもある。

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    2015/07/19 17:08

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  • ハンダラ様

    本公演にご来場頂きまして誠にありがとうございました。
    再現された実体験のシーンから、抑圧された怒りを感じ取ってくださったことに、少しの笑いと、当時の自分自身の込み上がった感情を思い返します!

    今回、音響照明を演者二人自らで行ったのも、抑えられた現状の再現を踏まえ、あえて表現に制限をかけるためでした。
    その制限の中から、新たな方法を見出し、さらなるものに変えようとしました。

    ただ距離的に失敗した点は、大いに反省しなければと思います。

    より稽古し、勉強と経験を重ねて新たに伝わる試行錯誤と共に作品を作っていきます。

    今後とも、ゆうめいをどうぞよろしくお願いいたします。
    追記、心よりお待ちしております。

    ゆうめい 池田亮

    2015/07/20 23:11

    近いうちに追記します。(ハンダラ)

    2015/07/19 17:11

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