天麩羅男と茶舞屋女/FRIENDSHIP【ご来場ありがとうございました】 公演情報 青春事情「天麩羅男と茶舞屋女/FRIENDSHIP【ご来場ありがとうございました】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    氷川丸を巡る2題。
    アイデアは良かったのですが。

    ネタバレBOX

    もじゃもじゃ頭とへらへら眼鏡『天麩羅男と茶舞屋女』
    1932年、横浜からロサンゼルスに向かう氷川丸の船内で、日米開戦派の軍人に恋をして、彼の指示に従ってチャップリンを毒殺しようとした女の話。

    暗殺されそうになったことがきっかけで、映画「独裁者」の構想を得たというのがミソでした。チャップリンが平和を愛する人物だと知った女でしたが、やはり恋に生きて自決するのでしょうか。悩ましいところです。

    ところで、対面舞台の反対側にしか文字を映さず、随分冷たい仕打ちだなと思いましたが、途中から見づらいながらも見えるようになり、手違いかと一応は納得しました。また、女の顔を水に浸け水責めに使用したタライをそのまま人参を洗う料理場のタライとして使ったのはあまりにも不衛生で配慮に欠けていました。気持ちが悪くなっておえっとなりそうでした。

    青春事情『FRIENDSHIP』
    2215年、火星から横浜に戻る宇宙船氷川丸の中における、男性クルーの成長物語。

    先の話と同じ船長で同じ役者さん、と言っても時代が違うので秋吉七郎と秋吉百三七郎の違いはありましたが、ちょっと受けました。そして、先の話は全体がシリアスな話なのに船長だけが何か頼りなく浮いた感じがした原因も分かりましたが、先の話ではシリアスに徹した方が良かったのではないかと思いました。因みにこちらの船長は豚型ロボットでした。

    頼りないクルーの成長物語でしたが、どこか焦点がぼやけているように感じました。『ロボと暮らせば』で青春事情を知り、そのときの藤吉みわさんが良くて注目するようになり、劇団ズッキュン娘を応援している私ですが、彼女と随分差がついてしまったように思いました。

    ところで、寿退社する先輩女性クルーに憧れているクルーですが、婚約によって人間的に優しさが増した彼女だからこそ憧れたのであって、もし婚約していなかったら憧れてはいなかったかもしれないというようなセリフがありました。

    えっ、これってまさに不倫を扱ったお芝居、結婚によって男に包容力が増し、人間的に一回り成長したそんな男に惚れたということであって、もし男が結婚していなかったら恋愛感情に陥ることはなかっただろうと断言した劇団ズッキュン娘『2番目でもいいの♡』そのものじゃないかと思いました。

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    2015/07/19 09:18

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