満足度★★★★★
カラフル版
本当は両方観たかったが、初演を観ているのでカラフル版を観劇。
文字通りカラフルな舞台で衣装も大変美しい。
初演の時も、毛糸の赤い血やゴムで形作る鏡の枠などに感動したが
今回のアイデアもまた素晴らしく繊細で効果的。
スローモーションの安定感と美しさ、計算された緻密な動き、
音響と照明の効果も素晴らしく
スピーディーな展開であっという間に平和な日常は崩壊する。
初演の時は「日常を喪う怖ろしさ」が印象に残ったが、
今回のカラフル版でビシビシ伝わって来たのは
「守ってあげられない自分、守ってもらおうと思っていない女」に対する
絶望と怒りだった。
“大人の男”としての王子に対する嫉妬と敵意をむき出しにした小人の心情が超リアル。
ハッピーエンドどころか誰もハッピーにならない白雪姫、でも私はこの方が断然好きだ。