「DOJOJI -道成寺-」 公演情報 劇団アニマル王子「「DOJOJI -道成寺-」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    紅版拝見
    原作は有名な物語だから内容はくどくど書かにゃい

    ネタバレBOX

     役者も演出も勘違いをしているのではないか? ひつじ座位のキャパで何も声を張り上げる必要などさらさらない。寧ろ、聞き取れるか聞き取れないか位の声を出して観客を引きずりこんだ方が効果的なのである。
     それを序盤、不必要に声を張り上げるものだから白けてしまうのだ。もともと、さして教養の無い者さえ安珍・清姫の名くらいは知っているほど、人口に膾炙した物語である。その散々、演じられ、工夫されて来た作品に新たに独自の視点で切り込むことは頗るつきに困難だが、輪廻転生をベースに因縁物として時空を越えるありきたりな作りをするようだから、こういう基本的間違いを犯す。役者は、発する力と共に、自らを消す(殺す)力も持たなければならない。これを柔軟に使い分けてこそ、対比もできるのだ。
     更に、序盤のダンスは必然性が全然感じられない。何故、こういう使い方をするのか? 踊りなりダンスなりは、話の内容と絡み合って初めて意味を持つものだろう。意味を無化するつもりであれば、そのように異化して用いるべきではないか?
     破・急では、白拍子が舞うシーンから後、宴の席や雅を表すのに踊りは、内容と溶け合った必然性のあるものになったが。
     感心したのは、清姫の変身に使われる面が、半分に裂けた般若面である点だ。彼女の引き裂かれた苦悩を表しているようで、良い使い方である。

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    2015/07/07 01:29

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