満足度★★★
side B「カム・ブロォ・ユア・ホーン」PMC野郎に求める「笑い」とは違う方向だったのかな、と
作ニール・サイモンのシチュエーションコメディ、という事で
「アメリカン(?)ジョーク」っぽい会話のやりとりが
多々あったのですが、それらがどうにも
「PMC野郎」のいつもの笑いの取り方と違う、
と違和感を感じてしまい自分は心から笑える場面が少なかったです
(周りが笑うので釣られて、というのは多々ありましたが)。
PMC野郎といえば
「単発ネタ」「ブラックジョーク」「シュールネタ(きぐるみ、裸など)」などの
小ネタに始まり、それを物語中で更なる大きなネタとして繋げてくる、
「笑いの魔術師」的な上手さ(ソリッドな笑い、と言えばいい?)が
自劇団のお芝居上重要なファクターになっていると思います。
しかし、(多分)元脚本(ニール・サイモン)自体の
仕込んだ笑いネタの方だと思うのですが、
会話のキャッチボール中のネタの多くに
「アメリカナイズされた」「アメリカンジョーク」としての笑いの取り方を感じ、
それが吉本新喜劇のようなコテコテさに近いノリに思えて、
「ここは笑う場面だから皆さん笑ってくださいね」という
予定調和的な笑いの取り方に感じてしまい
ちょっと気持ち的には「笑う」ではなく、逆にひいてしまいました。
だから、周りの笑い声に付き合えても「心からは」笑えませんでした。
ただ、演技の方は多少の噛みなど除けばとても良く、
メインストーリーの方が大きく転じた後は、
心温まる上にホロリと来そうになる、
これもまた「良きアメリカ(?)演劇」と思えるような展開で
ラストへの流れは安心して観る事が出来ました。
☆3.5、という所でした( ´ー`)