JAL社員よ、お前ら全員 観ろ!
もっと、広く、大きな劇場で観たい、と思った。
セット、衣装、語感に至るまで、ことごとく『緻密』である。
物語は下手の『談話室』において、女学生の 忌憚ない会話が繰り広げられる。(教師だろうが)異性と二人きりに なってはならないーその校則が、彼女らを大胆に、また特別な存在としての 一種の地位を与えていく。
新劇団は 自ら記す脚本を中心に、それらを集結した「新しいもの」を客や同時代の演劇人に提供しようと、いわば必死だった。高校生が大学生に進級するにつけ『顧問の先生』から脱す。その独立心の延長である。そうした常識に照らし合わせると、彼らは古臭い、田舎の『御新香』なのだろう。だが、しかし、真摯な演劇態度は「新しいもの」から 一周した、つまり、クール ジャパンよろしく、『和』の文化的素地を再検討した末の『新しい御新香』だともいえる。