東海道四谷怪談 公演情報 新国立劇場「東海道四谷怪談」の観てきた!クチコミとコメント

  • 黒衣が活躍する舞台作品
     物語構成や音楽面などいろいろあるとは思いますが、スタイリッシュで挑戦的な演出が目立つ、また、後見としてのそして大道具としての黒衣が大いに活躍していた舞台作品という印象を受けました。

    ネタバレBOX

     直助の筋の部分を大胆に削ったことでガタガタになり無理がかかった物語構成を美術衣装、装置、闇と光のコントラストを効かせた照明などを含めた演出のパワーで強引に押し切ったような形になっていたと感じました。

     第一幕で狭い空間に抑え込まれ溜まりに溜まった情念が第二幕で一気に解放されるのですが、その様がさまざまな仕掛けに反映されるかのようにダイナミックで斬新な演出手法に十分現れていたと思いますし、第二幕は第一幕で帰らず堪えて付き合って観てくれた観客に対するサービス精神の表れというかご褒美のような気もします。

     また、悪人としての格こそ違いますが「リチャード三世」のリチャードを思い起こさせるような場面構成や「マクベス」に出てくるバーナムの森を彷彿とさせる迫り来る壁などいろいろ連想をかきたててくれる刺激的な演出でもありました。

     黒衣といえば、現在上演中の「草枕」は、プロジェクションマッピングのような先端のものを取り入れながら同時に黒衣が活躍するようなレトロな手法もあったりと演出のバランス感覚がとても優れていたことを思い出しました。

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    2015/06/21 03:27

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