この素晴らしい世界は〜another perfect world〜 公演情報 マニンゲンプロジェクト「この素晴らしい世界は〜another perfect world〜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ざわざわ感…
    マニンゲンプロジェクトが描く非真人間の集合体の物語。幸せの捉え方、尺度は人それぞれであり、そんな当たり前の事が情感たっぷりに描かれる。
    人間の…それも身内の醜悪な側面を抉り出しコメディタッチで観(魅)せながらである。しかし、その面白さの中にある、脚本・演出家:町田一則 氏の醒めた目が怖い。

    ネタバレBOX

    生まれながらの肢体不自由な主人公(下田修平さん)を中心に、母違いの姉との対話から物語が始まる。体は不自由であっても意思はしっかりしている。しかし会話が出来ないから意思表示も出来ない。その状態が幸せか否かという、姉との精神的な会話が心に沁みる。一方、父親の七回忌で集まった親族の我が儘極まりない醜聞が鼻につく。自由であることは、それだけ色々なことを考え悩みもする。逆に不自由であれば、受容するという解放感も生まれる。不自由=可哀想という構図ではない。その視点、発想の転換を問う。このテーマと言える問いは、観客に投げかけられた。芝居としては、テンポよく、自分勝手な身内の面白動作や台詞を見聞きして楽しむ、その魅力を感じることが出来た。

    個人的には次男(家督を継いだ、主人公の父親)の独白シーン…案外本音であるから迫力があった。また問いは、やはり人間が生きることは、摩擦も含め能動的なことだと思っている(きれいごとか?)。
    演技は、芸達者なキャストのバランスある掛け合いと迫力ある動きが見事であった。

    次回公演も楽しみにしております。

    1

    2015/06/05 23:58

    0

    0

  • タッキー様

    ご来場、そしてご投稿誠にありがとうございます。
    多くのことを考えながら、ご覧頂けたこととても嬉しく思っております。

    『自由であることは、それだけ色々なことを考え悩みもする。逆に不自由であれば、受容するという解放感も生まれる。不自由=可哀想という構図ではない』

    まさに真髄とも言える町田独自の目線で作られた物語であり、私自身も問を突きつけられ、
    物の見方、捉え方が変化するようでもありました。
    父親の独白シーンはやはり男性の方から支持も多く、私も大好きなシーンの一つです。
    こんなこと実生活で言われたら、溜まったもんじゃないのですけれど・・・(笑)

    また次回も俳優陣含め切磋琢磨しながら、お届けしたいと思っております。
    今後共どうぞよろしくお願いいたします。

    佐竹麻希

    2015/06/19 14:07

このページのQRコードです。

拡大