崩響 公演情報 We We BeT「崩響」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    シリアスはお好き?
    まず冒頭から刺激の強い発言になるが、この劇団はシリアスものより、コメディもののほうが強いと思う。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    本来なら、もっと早くUPすべきだったが、結構判断に悩んだ。
    何故なら、シリアスという括りからなのか、セリフの間が開きすぎて、どうも役者と役者のセリフがかみ合っていない。

    練習不足なのか、テンポが悪いのか、役者同士のキャッチボールがスムーズに流れていないように感じる。

    役者が緊張してセリフが上手く出てこないのか、セリフの入り間違いが見受けられた。

    コメディなら、どんな間違いも笑ってアドリブでどーにかなるが、シリアスの場合はいただけない。
    私達は空想の世界に入り込んでいるのに一瞬にして現実に引き戻されるからだ。

    芝居の随所に笑いを少し盛り込んであったが、シリアスに強調しすぎるあまり、笑いのネタが崩れてしまっていた。もうちょっとテンポ良く進んでくれたら随分違ったと思う。


    ストーリーは、ある劇団のお話。
    いつものようにとある劇団が公演した後に、佐藤のところに沙織(プロダクションのスタッフ)がヘッドハンターにやってくる。「マクベス」の主役というお土産を持って。
    劇団員は佐藤が居なくなってしまうと困る反面、佐藤の幸せを考えると引き止めることも迷うのだった。

    佐藤と同じ劇団員のサキは佐藤に恋心を寄せていたが、佐藤のことを想い、
    舞い込んだその話を受けるように薦める。

    サキに薦められるまま、佐藤は別の劇団に移ったが、主役は最初だけでそのうち主役は他の役者に取られてしまう。
    悩んだ佐藤はかつての先輩劇団員の由紀子に相談すると、「そんなに主役に拘らなくても、演じることが大切。」と説得される。
    その気になった佐藤に今度は、かつての同劇団員の孝幸は「主役を取らなくてどーする!役者になったからには主役だろ!頑張れ!」と励まされるが、その励ましこそが孝幸の罠であり佐藤を陥れる言葉だった。

    孝幸の叱咤激励の言葉に従って佐藤は主役の座に拘ってしまう。
    拘るあまり、沙織とぶつかり解雇される。

    元の劇団に戻ろうとした佐藤は、そこでも入団を拒否される。
    サキの気持ちを知ってたのに音信不通だった佐藤を由紀子が咎め、サキも佐藤をやっと忘れる事が出来た、貴方はあの時の佐藤ではない、違う。と拒絶される。

    この部分が劇中上演していた芝居と重なりリンクする。
    つまり、この芝居にはもう一つ、芝居の中で劇団が芝居をしている設定なのだ。
    その結末が佐藤が拒絶されるシーンと重なる。

    佐藤は崩れて号泣するが、自分が孝幸にハメラレ陥れられたことに気付く。

    何故、孝幸は佐藤に対してそんなことをしたのか?
    それは佐藤に対する嫉妬だった。
    サキに好意を持たれ由紀子にも可愛がられ、主役もこなす佐藤。
    かたや、孝幸は周りから同等に扱って貰えなかったことへの嫉妬だった。


    本の構想は面白いと思う。
    ただただ、この本に役者のテンポがかみ合わない。役者があがってた様子。
    そうしてこの人達はシリアスな芝居が苦手のようだった。


    次回は面白い舞台を観たい。
    前作が楽しく愉快で笑いが満載だっただけにワタクシ的には惜しい気がした。


    やっぱ、舞台を作るというのは本当に難しいことなんだねっ。

    2

    2008/09/29 20:12

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  • おーじ>
    同感です。

    役者さんの世界って仲良しこよしでお友達ごっこをしているうちは、まだまだ青いなんて言われてますね。
    どこの世界でもそうでしょうけれど特に演劇の世界では切磋琢磨して登っていくのが本当なのだと思います。
    たぶん、役者が自分を見る目と観客が役者を見る目には大きな隔たりがあるように思います。
    ですから、役者は自分に甘いとダメですね。


    >水面下で必死に足を掻く水鳥の如く、意識することなく、衆に秀でる為の努力と節制を努めているのかと思います・。

    うっわー、瞬間、想像しましたよ。その水鳥はドナルドでいいかしら?(^0^)
    なんですか・・・必死に足を掻く姿が可愛らしい!
    素晴らしい表現です!(^^)


    ここの主宰が、(って二人で劇団を立ち上げてるらしいのだけれど)物覚えの良い方でして、ワタクシにご挨拶してくださって、ドキリ!としました。
    なんか・・・劇評でシビアなことばかり書いてるから、ドキリ!としてしまうのよ。

    もうちょっと、柔らかくうやむやに書かないとまずいかも・・かも。(^0^)
    自重しよう、ちょっとだけ。

    2008/09/30 01:00

    これはとってもリアリティある作品ですね・・。
    もちろん、普段自分達観客は垣間見れない世界なのですけど、さもありなん、とても説得力ある設定だと思います。
    それだけに、一面非常にシリアスかと・・。

    演劇、役者さんの世界と言うと、やはり一種の天才と言うか、少なくとも自己顕示の強い方ばかりの中で、更に自分を押し出せないと(もしくは自ずから輝かないと)生きてゆけないと言うか、そんな厳しい側面もあるでしょうね・・。

    舞台上では平然と演じていながら、水面下で必死に足を掻く水鳥の如く、意識することなく、衆に秀でる為の努力と節制を努めているのかと思います・。
    だからこそ、観る側の自分達に、感動を与えてくれるのでしょうけど・・。

    ジェラシーを絡めたストーリー仕立ても、緊迫感があってとてもいいかと・・。
    確かにこういう作品だと、演者にも一定の厳しさが必須かも知れませんね・・。

    2008/09/29 23:34

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