再生 公演情報 快快「再生」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    無茶ぶりゲーム
    そんな印象の90分。

    大道寺梨乃ファンとしては、あのなまめかしいウィスパーボイスを聞くことがかなわず残念至極。
    いや、大道寺さん、声は発しているのですが。。。

    あと、いわゆる「お芝居」としても楽しめるはずだと当日パンフには書いてあるが、私はそのようなものとしては楽しめなかった。

    一言でざっくり言うなら、一種の変わり種公演ですね。

    ネタバレBOX

    チラシに「脚本/何某」のクレジット無し。
    加えて快快はダンスを売りの一つとする団体。

    以上のことから推察された通りのダンス公演、と言うより、仮装レイヴパーティーを延々見せられてる気分にさせられる公演でした。

    奇抜な姿で登場したキャストたちは音楽に合わせて踊ったり駆け回ったり絶叫したり諍ったりして肉体の限界と闘い続ける。
    「無茶ぶりゲーム」と書いたのは、いくつかの曲が同じ並びでループし、キャストは同じ曲が掛かるたび各曲に対応した激しいアクトを繰り返さねばならず、さらなる消耗を覚悟の上で頑張る様子が無茶ぶりに応えるお笑い芸人を彷彿させたから。

    疲労の色を表に出すのは御法度どころかむしろ奨励されているようで、キャストはあまりの苦しさにくずおれたり、ゼエゼエと息を荒らげたり。むろん呼吸は経過時間に比例して乱れていく一方。
    「演出の都合上、気温は高めに設定してあります」と案内員が言っていたのは汗をかかせて疲労を可視化するためだったのか、終盤では全員汗みずくに。。。

    この「無茶ぶりゲーム」的試みは同様の趣向をテレビなどの他媒体で楽しめることもあり、それ自体はさほど面白くなかったが、総合芸術としての演劇を強く志向する快快らしく、こだわりの美術、衣裳、音楽などが演技を盛り立てて五感に楽しく、それなりに愉快な90分ではありました。
    個人的には、もうちょっと物語性が欲しかったところ。

    タイトルは『再生』でなく、単に『生』とするのがふさわしいと感じた。
    繰り返しが多い、曲が変わるたびまるで生き返ったようにキャストたちが奮起する、という以外、『再生』の名に見合う要素はあまり感じられなかったので。。。
    それでも、アクトスペースからほとばしってくる過剰な生命力には身がのけ反るほど圧倒されたので、適切なタイトルはやはり『生』、生命力の『生』ですね。

    0

    2015/05/25 23:32

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大