BARに灯ともるころ 公演情報 ZIPANGU Stage「BARに灯ともるころ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    面白いが…
    バー(イタリア語では「バール」と発音するらしい)を舞台としたハートフルコメディ。ストーリーは明快で分かり易い。本公演は、登場人物のキャラクターは立ち上がってくるが、社会ドラマ、人間ドラマとして心魂を震わすという内容ではなく、芝居という“娯楽”に特化したようだ。悪くはないが、筋立てとしては少しご都合的なところがあり、一工夫しても…。

    ネタバレBOX

    舞台セットは、上手にテーブル席、その奥にスツールが置かれ、下手がカウンターになっており、中央奥が店の出入り口になっている。その作りはBAR(昼間は喫茶店)の雰囲気を十分に出していた。

    この店内を舞台に常連客同士の再婚話、それぞれの子供たちが再婚に反対し困っている。一方、このBAR経営者の娘の元夫が数年ぶりに舞い戻り...実は闇金からの借金でヤクザに追われているという。この再婚話を進展させるため子供たちへの説得、そして元夫が金策のため復縁を迫る、という二つの話が絡むコメディ。
    誤解とすれ違いで観せる演出は、単に仕草と台詞の表面を撫でたよう。その納得性がないとその演出に深みが観えない。キャストの熱演が良く、テンポも気持ちよかっただけに、もう少しストーリー展開の妙とそれを導く演出に工夫があれば...ちょっと残念な気がします。

    多少厳しい感想であるが、もともと観せる力があると思う。例えば、主人公のキャラクターは際立っており、魅力ある人物になっている。逆(相対的)に他の登場人物(キャラクター)は見劣りがし、主人公の個人演技の面白さに観客が誘導されたようだ。公演としてのバランス...その持っているであろう光る魅力に影を落としたようだ。

    ちなみに、社会的には反社会的勢力(その代表は暴力団関係)との対決姿勢を打ち出しているが、本公演の警察官は...。芝居だから堅いことは抜きでしょうか。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/05/23 19:56

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