トウキョウの家族 公演情報 Theatre劇団子「トウキョウの家族」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    復活公演の成功、おめでとうございます
    一言でいえば、面白い!
    劇団復活公演...当日パンフの主宰 石山英憲 氏の「ご挨拶」の文が良い。本当に大変な思いで公演しているという切実感が溢れる。そして家族の形態...それは血のつながりだけではないようだ。
    舞台はトウキョウ、それも伊豆大島の旅館の家族が対象であるが、その副線には...。

    ネタバレBOX

    旅館の家族の絆と並行して本劇団の復活を準える、それこそ副線ではなく、複線という二つの視点で楽しめる。
    旅館には、惚けた母親と長女が暮らしており、二女は行方不明、三女は関西に嫁いだという設定である。既に父親は他界し、長女が母親の面倒をみながら旅館を切り盛りしている。
    一方、偶然インターネットで見つけたこの家族の昔の写真が気になり、尋ね(旅行客とし)てきた劇団主宰者(劇団も家族であるという)が絡むハートフルコメディ。絆を紡ぐどころか、絡まったまま身動きがとれなくなった家族。糸を解き家族愛を再生できるか、島内の人々を巻き込んだ笑いと感動の渦は面白かった。
    演出・演技は、三姉妹の立場(長女:しっかり者で我慢を強いられ、二女:好き勝手だが愛しい存在、三女:甘えっ子であるが、気遣いもする)のキャラクターをしっかり立たせ、役者は見事に体現していた。
    他方、主宰は脚本が書けず、劇団女優が追いかけてくるというドタバタ。この大きな再生・復活劇を仕組んだ張本人は、惚けを装った母親というオチである。
    二つのストーリーが交差しスパークした時、夜空に大輪の花(火)が咲いた...そのような見事な公演であった。

    次回公演も楽しみにしている、という期待も込めて、★5とさせていただきます。

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    2015/05/23 18:48

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